このWebサイトについて
“TYE’s Tech Lab.”は鈴木 涼太(@JA1TYE)の電子工作や分解レポート,その他コラムなどを公開しているサイトです.
筆者について
神奈川県で半導体関係のお仕事をしています.Twitterのアカウント名にあるように,アマチュア無線家でもあります.
過去の活動
年月の表記はおおまかなものです.
作ったもの
Raspberry Pi CM4 オーディオボード
Raspberry Piの産業用モジュールであるCompute Module 4(CM4)を搭載できる、オーディオコーデックとMIDIの入出力機能を搭載した基板を作りました。CM4はコネクタがヒロセのDF40という0.4mmピッチのコネクタで、これの実装を自前でするのがかなり大変でした。最初はリフロー用のホットプレートで何とかつけていましたが、改版後はPCB業者で実装までやってもらうようにしました。肝心のこの上で動くソフトウェアがまだあまり作れていないですが、音が出ることまでは確認してあります。
セットで使うタッチパッド式のキーボードも作りました。こちらは誤検出の問題があったりしてまだまだ改善が必要です。
フルカラーLEDバー
2017年11月に深圳に行ったときに購入したシリアルフルカラーLEDテープをそろそろ何か消費しないと…ということで、USB-UART変換ICと、PIC12F1822を組み合わせてシリアルフルカラーLEDを32個まで制御できる基板を作りました。持っているテープをそのまま基板に貼れるように作ってあります。久々にがっつりPICでアセンブリプログラミングをしました。今思えばタイミングがシビアなところだけアセンブリで書いて、あとはCで書く方が楽でしょうね…
真空管アンプとスピーカー
上のLEDバーと同じく、死蔵しているスピーカーユニット(2013年8月の雑誌Stereoの付録)と、真空管6DJ8/ECC88(これも10年前くらいにハムフェアで手に入れたもののはず…)をなんとか使うべく、真空管アンプとスピーカーを作りました。スピーカーと真空管の在庫は確かに消化できたのですが、それ以上に部品と工具が増えた気が…
その他の活動
分解のススメ #11
作ったもの
ESP32で作るFM音源
自宅の工事の関係で仮住まいにいた期間があったので、いろいろ機材がなくてもできることを…ということで、あらかじめ作っておいたESP32とオーディオコーデックを組み合わせた基板にFM音源を実装しました。FM音源はパラメーターが多く、音色作りのモチベーションが湧きにくいという課題があるのでその対策(?)としてPC上で動く音色エディタもnode.js+Electronで作りました。
ケースも途中まで作ったのですが、まだ未完だったりします。もう少し薄く作り直したいところ…
SystemVerilogで書くPICコア
お盆休みに久々にFPGAで遊ぶかと考え、以前作ったiCE40Ultra(Lattice)というFPGAを載せた基板向けにPICマイコンのコアをSystemVerilogで書いてみました。PIC12F(C)508相当としょぼいですが、パイプライン化してあるので同一クロックだと本物の4倍速で動きます。SystemVerilogのソースはGitHubに置いてあります。
TVリモコン
私はSonyのテレビをPC用のディスプレイとして使っているのですが、調べたところSonyのテレビは実はHTTPでコマンドを投げることで電源のON/OFFや入力切替などの制御ができるらしく、テレワーク中に使うコマンド(私物PCと社用PCの切り替え、TV電源ON/OFF)に特化したリモコンをM5CoreInkを使って作りました。2021年時点でも便利に使っている実用的な工作です。
3Dプリンタ工作いろいろ
自宅の工事の前の引っ越しの折、長いこと使っていたSolidoodleの3Dプリンタを捨ててしまっていたのですが、工事が終わった後にZortraxの3Dプリンタを入手したので、再び3Dプリンタであれこれ作れるようになりました。上の写真は棚に引っ掛けるフックです。100均でS字フックを買ってくればいいのに、という突っ込みはあるかもしれませんが、自室にぴったりフィットのものを作れるのは一つメリットだと思っています。
こちらは実体顕微鏡用の落射照明です。車用のイカリングと呼ばれているリング状のLEDを対物レンズのところに固定するためのアダプターとスイッチボックスを3Dプリンタで作りました。これもAliExpress等で汎用品が出回っているのですが、私の持っている実体顕微鏡は倍率が切り替えられるタイプで、対物レンズ部の径が大きく汎用品が取り付けられないのでした。こういう時にカスタム品をサクッと作れるのは3Dプリンタのいいところですね。
こちらはCO2センサーとESP32のマイコンボードを入れるケースを3Dプリンタで作ったものです。CO2モニタは結局校正等々をするのが面倒で市販品を買ってしまったのでした…
突っ張り棚
新型コロナウイルス対策でおうち時間が増えた2020年だったので、自室に棚を作ったりもしました。突っ張り棒の要領で2×4材を支柱として立てることができるラブリコを使った棚を作りました。ワックス仕上げまでしてある木材を販売している業者さんから木材を買い、棚板を付ける金具や有孔ボードを取り付けてサクッと完成させました。棚板の裏に照明を付けたりと、ちまちまカスタマイズしています。
CNCフライスケース
3Dプリンタと同じく引っ越しのタイミングで捨ててしまっていたCNCフライスですが、以前のものより小ぶりなものを再度入手したのでそれに合わせて防音と切りくずの飛散防止を兼ねたケースを作成しました。こちらもMDFのカットまでは業者さんにやっていただき、設計と穴あけや金具・吸音材を取り付けて組み立てる部分を自分でやりました。
行ったところ
ラスベガス出張(1月)
新年早々、CESのためにラスベガスに2週間ほど出張していました。この時はまだ家電量販店であるFry’s Electronics(2021年2月に営業終了)が営業していて、展示機材の買い出しに行ったのはいい思い出です。
バンコクの旅(1月)
新年早々の出張から戻ってきた翌週、遅い正月休みということでバンコクまで行き、Maker Faire Bangkokや、現地の電子工作キット販売&EMSであるGravitechを見学しました。この時はまだ中国で新型コロナウイルスが流行ってて大変そうだね、というニュースをバンコクの地下鉄内のTVニュースでのほほんと見ていたのでした。
ミャンマー・シンガポールの旅(2月)
2021年現在で最後に行ったのはミャンマーとシンガポールです。この時はもう新型コロナウイルスの影がかなりちらついていて、直前で香港経由のルートをベトナム経由に切り替えたりとかなりバタバタしたことをよく覚えています。ミャンマーに関しては新型コロナウイルスだけでなく、その後クーデターも発生してしいました。おそらく当分観光で訪問することはかなわないのだろうと思うと、行けるときに旅行に行っておくことの大事さを噛みしめる今日この頃です…
その他の活動
分解のススメ #1
NT血糖値観察会
作ったもの
RP2A03/UA6527評価ボード
“RP2A03″(この名前でピンとくる人もきっといますね!)、要するにファミコンのCPUを動かすための評価ボードを作りました。RP2A03はMOS 6502というCPUの他にいわゆるファミコンのピコピコ音を出す回路が集積されています。普通はメインメモリに格納したプログラムと楽譜データを使って音を出すのですが、この基板では6502は外部からのコマンドに従って音源部に設定値を書き込む処理だけを行います。動画の手前側に写っているいるATMega328PがPCとの通信と6502への指示を担当しています。
ちなみにファミコンのCPUであるRP2A03にはデッドコピーといわれているICがあり、この動画内で使っているUA6527Pもその一つです。そのようなデッドコピー品の中には、本家と同じく日米で主に使われていたアナログTV規格であるNTSC向けに設計されたICだけでなく、欧州等で使われていたアナログTV規格であるPAL向けに修正されたICもあります。PAL向けのICは要求するクロックの周波数が本家と異なるのですが、この基板ではPLL ICを載せることでそのようなPAL向けのICも正しいクロックで動かせるようになっています。
BLDCモーターコントローラー
会社で雑談中にタモリ倶楽部でいわゆる「ドレミファインバーター」を自作した人が紹介されていた、と聞いたので、自分も手持ちのジンバル向けのBLDCモーターと、作るだけ作って放置していたBLDCモータードライバ、STM32マイコンを組み合わせてドレミファインバーター風の音の出るモーターコントローラーを作りました。
行ったところ
シンガポール・ジョホールバルの旅(1月)
2019年はマイル修行をしていたので様々なところに出かけた年でした。最初に行ったのはシンガポールとお隣マレーシアのジョホール州・ジョホールバルです。この時が初シンガポールでした。すでにGWにシンガポールからマレーシア・クアラルンプールまでの陸路移動旅行を計画していたので、その下見として越境タクシーに乗りマレーシアまで行ったのでした。
広州・深圳の旅(3月)
1月に引き続いてマイル修行で広州・深圳にも行きました。この時は広州→深圳移動の際に高速鉄道を逃してバスで移動することになりあたふたしたのをよく覚えています。
ソウルの旅(4月)
近場だけど行ったことないな…ということで、修業とは別にLCCでソウルにも行きました。日本ではなかなか食べられなくなったユッケをひたすら食べた記憶があります。
ASEANの旅(4月~5月)
長いGWを使ってシンガポール~マレーシア~ブルネイ~インドネシアと周遊しました。7つ星といわれるブルネイのジ・エンパイアホテルは圧巻でした。この時のインドネシア訪問が初めての南半球訪問でした。
シドニーの旅(6月)
5月に続いて南半球・オーストラリアはシドニーに行きました。成田からのフライト当日の午前中まで九州に出張していたこともあり、特に何を見るか考えずに飛行機に乗ったのでした。フライト中にCAさんに6月のシドニーは”Vivid Sydney”というライトアップイベントがあることを教えてもらい、結局滞在中毎日”Vivid Sydney”を見に行った旅行でした。
マニラの旅(7月)
ASEAN制覇に向けて行ったことない国へ…と考え、フィリピン・マニラにも行きました。世界遺産・イントラムロスや電気街などをうろうろしました。
マカオ出張(8月)
Blogの記事にはしていませんが、学会(IJCAI 2019)参加のためにお仕事でマカオへ行きました。この時は香港のデモが本当に激化していて、到着時は香港国際空港の到着ロビーにデモ隊がいたのをよく覚えています。
ホーチミン市の旅(9月)
マイル修行でさらに上位のステータスが狙えそうだということなので、下記のインド旅行の前にフラッとベトナム・ホーチミン市へ行ったのでした。ベトナム戦争中のゲリラの活動拠点であったクチトンネルを見学し、実弾射撃体験をしました。
インド・マレーシアの旅(9月)
ニコニコ技術部深圳コミュニティの活動としてインドのデジタル行政についてお話を聞いたり、スタートアップ、ロボコン等を見学しに行きました。初インドなので日帰りでタージ・マハルも見に行きました。さらにインドから帰国後、そのまま成田でトランジットしてマレーシア・クアラルンプールへ行き、マイル修行を達成したのでした。
台北の旅(10月)
2018年に引き続き、Maker Faire Taipei見学と絡めて台湾にも行きました。この時は台湾の猫村・猴硐や九份にも行きました。
Maker Faire Shenzhenの旅(11月)
2018年とは違い、2019年は無事にMaker Faire Shenzhenに行くことができました。この時はニコニコ技術部深圳コミュニティの観察会も開催されました。
中国&ベトナム・ビールの旅(12月)
11月に深圳に行ったときに、今年はこれで最後の海外旅行だろう…と思っていたのですが、深圳郊外にあるOEM生産が主のビール工場に見学に行かないか?というお誘いがあり、弾丸で12月にも深圳へ行ったのでした。深圳から深夜便で帰るとフライト時間が4時間程度で寝不足となりそうだったので、格安航空券検索サイトを活用して、深圳から広州に移動し、いったんベトナム・ホーチミン市へ飛んでから7時間弱かけて帰国することで機内での睡眠時間を確保した旅行でした。
作ったもの
修論
卒論と同じくFPGAネタですが,WiFiを介してFPGAのコンフィギュレーションを一斉に行う機構の構築を中心に執筆しました.修論ネタの一部として2017年末に設計したESP8266の基板を使うことができたのは趣味と実益を兼ねられた点かなと思っています(締切ぎりぎりでしたが!)
ミニラジコンの実験
モノワイヤレスのTWE-Liteモジュールを載せた5cm角程度のミニラジコンの試作もしました。筐体とホイールは3Dプリンタ、タイヤはホームセンターで買ったOリングです。結局通信回りを書くところまでいかず、モータードライバの動作確認までしてボツにしてしまいました。
行ったところ
2018年は卒業旅行等々、海外を結構ふらふらしていたのでした。
EUの旅(2月)
2018年最初に行ったのは卒業旅行ということでEUでした。JALの成田~フランクフルトのチケットがマイルの特典航空券でGetできたため、ドイツ~ベルギー~フランス~ドイツと周遊しました。2月のヨーロッパは寒かったですね…
珠江デルタの旅(4月~5月)
GWには中国広東省の珠江デルタと呼ばれるエリアに行きました。この時は広州・深圳・香港・マカオをふらふらしました。マカオから深圳へ戻るフェリーを逃して真夜中に香港をふらついたのはいい思い出です。
北京+シベリア鉄道の旅(9月~10月)
入社後の研修が一段落したところで長めの休暇を取り、ウラジオストク~モスクワを走るシベリア鉄道「ロシア号」に通しで乗車しました。行きは北京トランジットも満喫した充実の旅行でした。
Maker Faire Shenzhen空振りツアー(10月)
もともとMaker Faire Shenzhenに行く予定だったのですが、直前に日程変更となったため、取っていた航空券の消化のために香港・深圳へと行きました。この後、デモが激化してしまったため、2021年時点では香港市街にきちんと滞在した最後の旅行となってしまっています。
Maker Faire Taipeiの旅(11月)
意外と行っていなかった台湾に初めて行ったのもこの年でした。深夜(早朝?)初のLCCでMaker Faire Taipeiを見学しに行った弾丸旅行でした。
その他の活動
渡邊研共同研究成果発表会・インタラクション2018
明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科・渡邊研の共同研究成果発表会「IoT時代のインタラクションデザイン」にてものとーくを展示しました.また,ものとーくに加えて,同成果発表会とインタラクション2018で私がCidre社で製作に関わった「Flamework Framework: レシピデータに基づき火力を制御するフレームワークの試作」と「Ceres:朝の生活で利用するフードプリンタの提案と試作」の展示を行いました.
Cidre社退職
大学院卒業と同時に某メーカーに就職するため,3/31付でCidre社を退職しました.4年弱の取締役在任でした.創業メンバーということもあり,現在も全く関係がないわけではなく株主だったりします.
作ったもの
2017年はCidre社での仕事での製作が主で,まとまった個人の製作はありませんでした.とはいえ細々としたものは延々作っていて,CNCフライスの改造などなどをしていました.
IoTブームということもあってか,公私共にやたらと無線モノをやる機会が多かったという印象です.大学の研究のためにESP8266を使ったシステムを組んだり(基板もファームも自前),各種案件でBLE,Zigbee,LPWAと,特性の違う様々な無線通信規格を使ったりしました.WiFiに関してはTCP/UDPの上に載るプロトコルを実装したこともあり,だいぶRFCを読み込んだのはいい思い出です.
その他の活動
国際認知言語学会
2016年に受講していた大学院の講義がきっかけで,エストニア・タルトゥで開催された国際認知言語学会で”Who got scolded by computer programs?”と題して発表しました.「コンパイラに怒られる」といったような,コンピュータ・プログラムを擬人化するような表現についての分析についての研究です.詳しくは「ICLC14(国際認知言語学会)に参加してきました」をご覧ください.
ICPCアジア地区・ナコーンパトム大会
コーチ(連絡係のようなものですが)をしていたICPC(国際大学対抗プログラミングコンテスト)のチームが国内予選で好成績を収めたため,タイでのアジア地区大会に遠征しました.
作ったもの
iAngle
世界初(?)のIoT (Internet of Triangles) デバイスです.もちろんエイプリルフール企画.
WiFiが使えるESP8266を使って,OSC (Open Sound Control) 経由でトライアングルを叩くデバイスです.このネタのためだけにトライアングルを買いました.
FPGAボード
iCE40UltraというLattice社の小型のFPGAのボードを設計して,色々と実装して遊びました.このFPGAを使った音ネタをやろうと思案している所です.
卒論
卒業研究の先に待っているのは卒論であります.私は特定用途向けの画像処理のアクセラレータの設計と実装について書きました.いろいろと思うところはあるのですが,論文誌に出すことができたので一安心というところです.
その他の活動
NTT ICCでの「ものとーく」展示
NTT ICC (インターコミュニケーションセンター) での「オープン・スペース 2016 メディア・コンシャス」の研究開発コーナー「明治大学 渡邊恵太研究室
『インタラクションの現象学 人間の輪郭、世界体験の変容』」第一期展示として「ものとーく」を展示しました.
第一級陸上無線技術士取得
無線関係の資格のうち,技術系で最も難しい(らしい?)第一級陸上無線技術士の試験に合格しました.2回の受験で取得できました.取ってはみたものの,とくに使いみちはないのですが…
Cidre社からの各種製品リリース
2016年はCidre社から「Webから制御できるモーター」Webmoをリリースしたり,ずっと開発していたSyncPresenter改め「ものとーく」がサンシャイン60展望台に採用されたりしました.これらの製品についての開発,製造もそうですが,リリースに伴う諸々の事務作業や,経理関係であったりでも初めて挑戦することがいくつもありました.
深セン観察会への参加
8月にはチームラボ高須さん主催の「ニコニコ技術部深セン観察会」に参加しました.部品店が単に並んでいるという意味でも,部品・開発・組み立て・流通のすべてが揃っているという意味でも世界最大の電気街である深センを見ることができました.華強北の電気街の巨大さだけでも圧倒されるところなのですが,高須さんの著書である「メイカーズのエコシステム」に出てくる話を踏まえつつで様々な工場やメイカースペースを見学すると,上にも書いたように「すべてが揃っている」ということの大切なのだと感じました.
ちなみに深セン観察会が始まる前後に香港・マカオ・ベトナムの観光もしています.この部分を含めた旅行記はBlogに,電気街のレポートは「世界の電気街から」にあります.
分解レポート
深センで買ったいろいろなガジェットの中に,およそ700円のアクションカメラがあり,深センで分解用と保存用の2台を購入していたため,帰国後一体どのようになっているのか分解し,記事としてまとめました.分解していると,設計者の意図であったり,部品のチョイスの傾向からいろいろなものが見えてくるので私としてもかなり楽しい(半日がかりなのですが…)作業だったりします.700円アクションカムのレポートが好評で,その後深センで買ったガジェットを頂いたりして,分解レポートのシリーズが今に至るまで続いています.
2015年は研究室に配属され,卒業研究がスタートするなど,再び環境に変化があった年でした.
作ったもの
Volumioサーバー
Volumioというオーディオ再生に特化したLinuxディストリビューションをRaspberry Piに入れて使うための箱を製作しました.Raspberry Pi本体のオーディオ出力はPWMなので音が悪いため,外部DACを取り付け,その出力にデジタルアンプを接続してあります.スピーカーを繋げてしばらくBGM用に使っていました.
Raspberry Piで作るヴォコーダ
2014年の「FPGAで作るヴォコーダ」に続いて,OSが動いていないRaspberry Pi上でヴォコーダのプログラムを実装しました.ヴォコーダ以外にも,シンセも作ったのですが,どちらも箱入れの途中なのでUIをきちんと実装して完成させたいと思っているところです.ARMのアセンブラを少し書いて高速化を試したり,関係ないペリフェラルのデータシートを読んでみたりと,かなり遊べた(もちろん,ヴォコーダとしても!)一品です.
Raspberry Pi 2で作る学習リモコン
照明とエアコンを制御して快適な寝起きを実現するべく製作した学習リモコン.最初のうちは便利だったのですが,だんだん使わなくなってしまいました.もう少し使いやすいものをまた作ろうと思います.
しゃべるミニフィグ
レゴブロックのフィギュアにモーターを仕込み,Arduinoから制御することで人間が喋りながらフィギュアの首を遠隔から動かせるようにしたものです.半日くらいで作った割に面白かったと記憶しています.
とんかつ指数計算機
2015年のエイプリルフール企画です.こちらから体験できます.複雑なことはしていませんがそれなりに遊べます.
実チップなFM音源の評価ボード
YMF288というFM音源の実チップを手に入れたので,Arduinoから叩いてみたりしました.PCからのシリアルコマンドで音が鳴るようになっていましたが,この試作ボードで動作が確認できたので,後にブレイクアウトボードをプリント基板で作成しました.
Parallellaのケース
CNCでのケース工作です.Parallellaというシングルボードコンピュータを使うにあたって,放熱が必須とのことだったのでファンが取り付けられるケースを作りました.後に寝ぼけて5V電源のところに12Vを突っ込んでしまったため,この写真のParallellaは故障してしまい,ケースは部品取りのために解体されてしまいました.
その他の活動
Cidre社の活動が段々と活発化してきた年でした.他にも2013年にやった先進情報工学実験IIIのネタを学生のみの国際会議(と,いってもいつも通っているキャンパスでの開催でしたが…)で発表したりしました.
作ったもの
ARMで作るFM音源
2010年頃,AVRで製作していたFM音源を8ピンARMマイコン,LPC810でリファインしました.計算能力がかなり強化されたために,音質もそれなりに良くなったように思います.AVR版はピッチベンドは実装しませんでしたが,こちらはピッチベンドまで実装したのと,8和音であることもあって,それなりに使い物になるシンセになったと思っています.(UIの問題はありましたが…)
FPGAで作るヴォコーダ
大学の授業「システム製作実験」でヴォコーダを製作しました.FPGAの回路記述のうち,信号を処理する部分についてはJava-to-Verilog処理系であるSynthesijerを使いました.2007年頃からずっと作りたいと思っていたヴォコーダを作ることができてかなり嬉しかった記憶があります.
電子レンジのノブ
新年早々電子レンジのノブがどこかへ行ってしまったとのことだったので適当にモデリングして3Dプリンタで出力しました.この一件のお陰で家族の3Dプリンタへの理解が深まったので,小品ながら印象的な一品です.
「FM音源の基礎と実装」
2012年,13年の引き続き部誌に寄稿しました.2014年はFM音源の基本的な原理と,マイコン上への実装の話を書きました.4ページですが基本的なところはきちんと押さえられたかなと思っています.ちなみに,この年も表紙デザインを担当しました.(以後の部誌は同一デザインの模様です.)
透かし3Dプリント
3Dプリント時に内部のレイヤーの配置に工夫をすることで,普通に見るとタダの板に見え,強い光を当てると内部の構造が透けて見える透かし3Dプリントを作って遊んでいました.もうすこしきちんとした応用を考えても良かったかもしれません.
その他の活動
ニコニコ超会議出展
SyncPresenterをニコニコ超会議のニコニコ学会βブースに出展したりしました.シンポジウムのデモ展示以上の人に圧倒された記憶があります.
Cidre Interaction Design社の設立
五十嵐ERATOプロジェクトの元メンバー4人でCidre Interaction Design社を設立したのもこの年でした.会社の設立やらなにやら,初めてのことばかりでしたが良い経験だったと思います.(もしまた登記することがあったら絶対に行政書士さんに頼みますけどね!)
東南アジアの旅
SAILプロジェクトで知り合ったタイ人の友人に是非バンコクにおいでよと言われていたところに高校の同期がバンコクに1ヶ月留学するという話が舞い込み,ちょうどいいので行ってみようかと2週間弱,タイ・バンコク,ベトナム・ホーチミン市,マレーシア・クアラルンプールの3都市を回りました.この時の旅行記はBlogに掲載しています.「世界の電気街から」の初期の掲載分はこのときに訪問した都市の電気街です.
この年は前述のSyncPresenterのデモ発表,受賞など,SyncPresenter関連のイベントがあったり,ベトナムへ行ってみたりはしているものの,あんまり個人製作らしい個人製作のない年でした.
作ったもの
ニキシー管時計
2010年に回路だけ作って放置していたニキシー管ディスプレイに時計のプログラムを用意して実験しました.が,この時も結局ケースは製作しなかったので未だに押し入れに眠っているはずです.
Tataitter
エイプリルフール企画で作ったネタ.机の裏にセンサを仕込み,机を叩くのを検出すると合成音声が煽ってくるだけでなく机を叩いた事実がツイートされるというシステム.4/1限定で動かしていました.
3Dプリントいろいろ
この年の2月に3Dプリンタを導入していたので,色々とプリントして遊んだりはしていました.ちょうどRepRapクローンの3Dプリンタで激安(数十万だったものが数万円台になりました)な完成品が出回り始めたころだったのと,五十嵐ERATOでCADの使い方を習得していたタイミングだったので,購入に踏み切ったのでした.写真はおもちゃの目玉です.黒目の部分は若干盛り上がっているあたりがこだわりポイントです.
先進情報工学実験III
大学のSAILプログラムという,入学時にある程度プログラミング経験のある学生に対して行われる特別授業のプログラムに参加していて,2年後期のそのプログラムの授業である「先進情報工学実験III」で,FPGA上に実装したMIPSプロセッサからアクセラレータを呼び出す機構の実装を行いました.結局このネタについては研究会などで発表することになり,授業が終わった後もしばらくつついていたネタでした.
「Raspberry Piを試食してみよう」
2012年に引き続き,MCCの部誌”MCC Magazine”にRaspberry Piの紹介記事を寄稿しました.また,2013年版の部誌については表紙デザインも担当しました.
その他の活動
ハノイ工科大インターン
お誘いをいただき大学のプログラムでベトナム・ハノイ工科大学のHEDSPI(Higher Education Development Support Project on ICT)へ1ヶ月,日本語に関する授業のTAとしてインターンをしました.HEDSPIは日本語によるIT教育を行うプログラムであり,母語話者以外の日本語話者と適切にコミュニケーションを取っていくにはどうすればいいかということの他に,自分が学んでいる情報工学の概念をうまく説明する方法を考えさせられるシーンが多数あり,他人に自分の考えていることを伝えるにはどうすればよいのかという点で大変勉強になりました.そもそもこのインターンが初海外で,さまざまなことが起き,なんというか度胸が付いた1ヶ月,という感想です.当時の旅行記はBlogにあります.
ACM-ICPC アジア地区予選
あんまり貢献できませんでしたが,MCCの先輩方とACM-ICPC アジア地区予選へ行ったりもしました.このときは選手としてですが,2016年にはコーチとして再度アジア地区予選へ行きました.
明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科
五十嵐ERATOでお世話になった渡邊恵太氏がERATOプロジェクト終了と同時に明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科の専任講師に着任されたため,そちらで引き続きSyncPresenterの開発を行いました.
2012年は大学(東京農工大学)への入学など,環境が変わった年でした.
五十嵐ERATOプロジェクト
2012年の6月からJST ERATO 五十嵐デザインインタフェースプロジェクトに研究補助員として参加し,後述のSyncPresenterの開発を行いました.(2013年3月まで)
作ったもの
SyncPresenter(現:ものとーく)
SyncPresenterはERATO五十嵐プロジェクトでの製作物です.SyncPresenterは入出力兼用のターンテーブルで,ターンテーブルの動きと音声を同期して記録することができる装置です.「手に持ったものを動かしながら喋る」という人間の行動をシンプルに記録・再生する装置を目指したものです.SyncPresenterは「Gugen 2013 ヴイストンロボット賞」を受賞した他,後述のCidre Interaction Design社での製品化を行いました.
情報処理学会のシンポジウム「インタラクション2013」でデモ発表をしたのですが,その光景がデイリーポータルZに掲載されたという点でも思い出深い製作物です.
SyncPresenterについての詳細は渡邊恵太氏のサイトをご覧ください.
ボイスチェンジャー
シンプルなリングモジュレーターによるボイスチェンジャーを作って,学園祭で展示しました.ちょうどLPC1114マイコンのDIP品が余っていたので,NXPのマイコンの勉強も兼ねて製作したものになります.小型化を狙ってその後AVRでも作ったのですが,ADCの分解能が低いせいか明瞭度が若干落ちてしまいました.
木材加工いろいろ
CNCフライス盤を購入したので,CAMの使い方や加工パラメータの試行錯誤などを行った年でもありました.動画は薄く木材を残すことで向こう側が透けるような加工をした時のものです.切削ができるようになったことで,それぞれのプロジェクトに専用のケースを用意することができるようになったり,機構部品を既製品から選ばなくて済むようになったりと,私の製作スタイルの幅が広がるきっかけとなったと思います.
「フィジカルコンピューティングのススメ」
私が所属しているサークルである農工大MCC (Micro Compute Club) の部誌”MCC Magazine”に,フィジカルコンピューティング用プラットフォームについて寄稿しました.
RecoLike!
Felicaカードを使ってミュージアム等の展示物に対して「いいね!」の意思を示すと,その履歴に基づいておすすめの展示を紹介してくれるシステム.大学の「地球をまわそうプロジェクト」に応募し,その予算で実装しました.機会があれば作り直して展示品数の多い環境で,アルゴリズムもきちんとしたものに改善した状態で再度試してみたいプロジェクトです.
この年は浪人中だったので製作物はまったくない,とはいかず,いくつかあったりします.
作ったもの
リボンコントローラーシンセ
mbedにFM音源とエフェクター(確かエコーとフェイザー)を実装して,リボンコントローラーで演奏できるようにしたシンセを作りました.最終的にこれは回路とスピーカーの入った箱をリボンコントローラーの先につけて,単体で演奏可能な形に組み立てたのでしばらく練習して一人で弾いていました.今は箱の部分は分解してしまい,リボンコントローラーだけ残っているのでまた作り直したいところです.
蛍光表示管ディスプレイ
蛍光表示管の駆動の勉強を兼ねて6管使ってディスプレイを作って素数判定を延々して表示するというデモまで作ったのですが,ヒーターが故障してMOSFETが過電流で加熱してやけどしたという大変苦しい思い出のある一品です.蛍光表示管の青緑の発光は味があって好きです.
この他にも,隙間の時間でペルチェ素子の実験をしたり,東日本大震災の影響での輪番停電に備えたLEDランタンなどを作ったりしていました.
作ったもの
AVRで作るFM音源
2009年のFM音源の実験をベースに,1チップ1音で4和音を実現するFM音源シンセを作りました.これはそこそこ遊びがいがあって,音色作りなどでかなりの時間をつぎ込んだ記憶があります.
ニキシー管ディスプレイ
ニキシー管を動かすべく昇圧回路等の部品を用意して回路を組み上げたのもこの年でした.ただ,時計のソフトは2013年頃に再度引っ張り出したときになって初めて完成した記憶があります.
16bit CPUとロボット
高校3年次の「課題研究」という,いわゆる卒業研究のような科目で,私のチームではオリジナルのアーキテクチャを持つ16bitのCPUをFPGA上に実装しました.開発の途中までは機械語を16進数表記で打ってプログラムを書いていたのですが,サブルーチンが出てきて分岐命令が増えてくると分岐先アドレスの管理が面倒になったりしてきたのでラベルの使えるアセンブラも書きました.また,応用例ということでこのCPUを搭載した多関節ロボットも製作しました.操縦用のPlayStationとの通信を行う回路や明らかにオーバースペックな波形メモリ音源を実装したりと遊び倒しました.最終的に「電子工作コンテスト2010」も受賞できたのでいい思い出です.
このプロジェクトに関しては地味なページですが専用のページが残っています.詳しくは「16bitCPU”TA/MACH-I”&ロボット「ロボすけ」のページ」をご覧ください.
このあたりから製作物の複雑度が上がってきて思い入れのあるものが増えてきたのでした.
作ったもの
Z80ワンボードマイコン
秋葉原の鈴商にZ80CPUが売っていたので勉強も兼ねて製作したのでした.構成はRAM128K(トグルSWでバンク切り替え),Zilog純正Z80,8255のみ.ROMがないのでスイッチで手打ちです.配線はUEWでちまちまやったのでもうやりなおしたくないですね.一応LEDを点滅させるプログラムは書いて,文化祭で展示もしました.ROMのエミュレータでも作ろうかと思ったこともあるのですが,それをやるならまずはプリント基板化でしょうね.
簡易FM音源
AVRで作るFMシンセの基礎となるFM音源の実験をしたのもこの頃でした.ニコニコ動画への初投稿です.実はこの実装はサイン波の表引きに間違いがあってまったくFM音源っぽくない音しか出ないのでした.
うんたんできるカスタネット
なんのこっちゃ,という話かもしれませんが,当時流行ったアニメ「けいおん!」の主人公,平沢唯が作中で「うんたん!」という音と共にカスタネットを叩くというシーンがあり,ニコニコ動画にカスタネットを叩くとそのシーンが再生されるという作品が投稿されていたので,それに乗っかってマイコンで実装し,いつでもどこでもうんたんできるカスタネットを実現したのでした.面白いだけでなく,WaveファイルのフォーマットやADPCMなど,いろいろと勉強になることも多い作品でした.
その後FRISKケースに移植したりもして,これも文化祭などなどで展示しました.
ハイブリッドロケットとCansat
「ロケットガール・ボーイ養成講座2009」の東京チームに参加して,主にパラシュートやペイロードを放出するための電装品の開発を行いました.また,ペイロードになるCansatの電装品についても開発しました.秋田県能代市での打ち上げでは当日に雹が降ってしまい,延期となり打ち上げに立ち会うことは叶いませんでした(後日指導していただいた大学院生の皆様,秋田大の皆様により打ち上げられました.).チーム開発の面白さを味わうことができたプロジェクトだったと思います.
マイコンカー
ジャパンマイコンカーラリーに部活で出場するべく2008年同様ライントレーサーを作っていました.上に書いたハイブリッドロケットとCansatなどと並行して作ったこともあり回路周りの完成度が上がらず,予選でモータドライバのFETが火を吹いて失格となったのでした.さらにこの時期は授業の実習でもライントレーサーを作っていたので,「ライントレーサー製作の息抜きにライントレーサーを作る」と冗談で言っていたのを覚えています.
「勝手口からの電子工作」
Columnのページに以前置いていた「勝手口からの電子工作」の初版を書いたのは2009年で,何を作るか悩んでいる後輩向けに書いた文書でした.その後2011年に改訂して,その後はそのままなのですが,伝え聞くところによると使っていただいている方もいるようなのでありがたい限りです.
作ったもの
- ライントレーサー
- ヘッドホンアンプ
- 7セグLED時計
- 電子おみくじ
- MIDI電子ドラム
秋葉原にそこそこ近い工業系の某高校に入ったためにクラブ活動などでいろいろなものを作りました.シンセを作るという目標の第一歩として作ったMIDI対応の電子ドラムパッドを文化祭で展示していたら参加者に叩かれすぎてパッドの土台の木材が割れたりしたのはいい思い出です.電子おみくじはモノクロのグラフィック液晶におみくじの吉凶の表示が出るだけのおもちゃでしたが,表示内容を変えてみたりとソフト面でもいじりがいがあったと記憶しています.
この年は高校に来た出張授業の先生の話でFPGAという面白いデバイスがあるということを知り,FPGAのボードを入手したりということもありました.CPLDはトラ技のMAX IIの付録基板を買っていて知っていたのですが,結局この時もVerilogがまだ書けず,ガッツリ使うのはまだ先の話になってしまったのでした.
作ったもの
- FRISKマイク
- FRISK・USBメモリ
海外のWebサイトでAltoidsに何かおさめるのが流行っているのを見たりして何か作ってみたくなり,CR2032で動くトランジスタ1個のマイクアンプとマイクをFRISKのケースにおさめてみたり,ケースの割れたUSBメモリをFRISKにおさめたりしていたはずです.製作活動とは関係ないですが,初級シスアド(いまや現存しませんが!)に合格したのもこの年です.
また,この頃YMOにはまり,もともとエレクトーンやピアノを習っていたこともあってシンセサイザーを作ってみたいと思うようになりました.
小学生のころに鉱石ラジオキットを買ってもらったのがきっかけで電子工作を始めるという近頃珍しいタイプの電子工作への入門をしたこともあり,気がつくとアマチュア無線技士に.(4級が2004年,3級が2005年.)
もともと親のMacで遊んでみたり,自作PCにトライしてみたりしていたこともあり,内輪向けのチャットルームを運営して,自前サーバを立てて運用したりもしていました.