お知らせ:この記事はJLCPCBの提供でお送りしています。

前回の記事(【お知らせ】NT金沢2023に出展します)に書いた通り、2023年6月17日・18日に開催されたNT金沢2023に参加してきました。

らびやんさんのM5Unifiedハンズオンに参加する

開催前日の金曜日、まずは去年同様新幹線で金沢に向かいました。もちろんアイスも食べました。

ホテルにチェックインした後、バスに乗って武蔵ヶ辻にある百貨店・エムザに併設されているITビジネスプラザ武蔵に向かい、らびやんさんによるM5Unifiedハンズオンに参加しました。

M5Unifiedというのは様々なM5Stack製品を同じライブラリで統一して扱えるようにするライブラリです。開発者に直々にライブラリの使い方を教えていただく貴重な経験でした。ボタン入力処理回りなど、「毎回書いてるような気がするな…」「面倒だけど要るからなぁ…」と思いながら毎回実装しているような機能群がすでにライブラリとして用意されているということが分かったのが大きな収穫でした。

その後ホテルに戻って翌日の展示の準備…をする前に、ちょっとだけ1金沢のお魚を堪能したのでした。

今回の展示

次に、NT金沢本編の展示を紹介していきたいと思います。まずは自分の展示からです。

前回は安い防炎でないテーブルクロスを使っていたのですが、今後も使うだろうということで今回は防炎のテーブルクロスを買ってみました。

ボイスチェンジャーメガホンの小型版はしっかりと会期の2日間稼働してくれました。予備の電池も持っていったのですが、1本で十分持ってしまいました。今回はお子様方が爆音設定にしてしまうのを防止するために特定の手順を踏まないと音量変更できないようにしていたのですが、それでもそもそも大声で入力されてしまうとどうしようもないということが分かりました。次回はコンプレッサー2を追加して、さらなる対策をしようと思います。

また、ボイスチェンジャーメガホンはProtoPediaさんに表彰いただきました。ありがとうございます!

出展のお知らせではボイスチェンジャーメガホンとFM音源、ボコーダーを展示すると書いていたのですが、あまりにギリギリに荷造りしたために3.5mmプラグのステレオケーブルを1本持ってくるのを忘れてしまいました。今回はFM音源の出力をボコーダーに入力し、ボコーダー側でFM音源の元の音とボコーダーを通した音を切り替えてスピーカーに送る構成で展示する予定だったので、ステレオケーブルが必要だったのでした。痛恨のミスですが、仕方ないのでまずはボコーダーを通さず、FM音源のみをスピーカーにつないで展示していました。

しばらく展示した後、人の切れ間を見て駅前のフォーラスという商業施設に入っている島村楽器にケーブルを買いに行きました。会場が駅前広場という圧倒的なアドバンテージに救われました。その後はボコーダーもセットで展示していたのですが、1日目はFM音源の音色セットに持続音系の音色を入れておらず、ボコーダーの効果が分かりにくかったことや、ハウリングしやすかったことなど実演に難があったのは反省点です。

その他、今年の1月の出版された「感電上等! ガジェット分解のススメ HYPER」の展示や去年に引き続きJLCPCBさんに提供いただいたプリント基板定規の配布も行いました。

「感電上等! ガジェット分解のススメ HYPER」については本を買っていただいた方からサインをお願いされたりもしました。偶然?ですが、NT金沢には著者5人のうち4人が集まっていたのでした。

JLCPCBの基板定規は今年も人気でした。去年よりも出展者数が多かったこともあってか、作品作りにJLCPCBを活用しているという声を多く聞いたように思います。

その他、細かいところですが、FM音源のキーボードをお客さんの側に出しておくと自分自身が演奏しにくいという課題は今後どうにかしたいところです。キーボードを可搬型にしてパレードに出れるようにした方がよいというスイッチサイエンス高須(@tks)さんの突っ込みもあったので、次回はお客さん向けのキーボードと、可搬型の実演用キーボードの2台構成にしていきたいと考えています。

他の方の展示

一通り自分の展示について紹介したので、今度は他の方の展示の紹介です。NT金沢は電子工作系の展示以外のバリエーションも多彩なのが本当に面白いです。

前骨格と人工筋肉

まずは毎度おなじみ前骨格の鈴木(@create_clock)さんです。今回もお子さんたちに大人気でした。

鈴木さんがガイコツだけでなく人工筋肉も作っていることは前から知っていたのですが、今回は初期のモデルから最近のモデルまでの変遷も含めて丁寧に説明していただきました。実は人工筋肉はガイコツにアクチュエーターを仕込みたくて作り始めたとのことでした。NT金沢は比較的作者とゆっくり会話できるので、これまで知らなかった作品の背景を知ることができたりするのもよいポイントだと思います。

突然の秋葉原

こちらは書道家の方のブースのそばにあった「オアー」です。なんのこっちゃという方もいるかと思いますが、秋葉原の電子部品店が並ぶ通りの道路に「オアー」というマーキングがされているのを再現したものと思われます。地味なツボを突いてきて笑ってしまいました。

いしかわきょーすけさんのペンプロッタ

各所のMaker Faireではおなじみのいしかわきょーすけ(@qx5k_iskw)さんのペンプロッタと同人誌、直動機構の展示です。NT金沢の前の技術書典で新刊を購入していたのですが、まだ届いておらず、ここで見本誌をちょっと読ませていただきました。また、お隣が秋田先生の展示ということもあり、秋田先生のゆかりの作品の展示もありました。写真の真ん中あたりに写っている、スライドボリュームに連動して動く直動機構は「ごくたまに動かしていて快感を感じる人がいる」といしかわさんがおっしゃられていたのですが、どうやら私はそのごくたまに、の一人だったようです。

秋田先生のタイプライター

去年のNT金沢の時期はサバティカルで深圳に行かれていて不在だった秋田(@akita11)先生のブースにはチップマウンタとタイプライターキーボードが展示されていました。タイプライターの打鍵を検知するセンサ基板がなかなかのインパクトでした。

ヒゲキタさんの人力3Dショー

こちらは各所のMaker Faireでも有名なヒゲキタ(@higekita1)さんのプラネタリウムです。いつもはかなり並んでいることが多いので、入るのをあきらめていたのですが、今回は見ることができました。人力3D、どういうことなのかなと思ったのですが見て納得、原理はシンプルなのに大迫力でした。ぜひ今後のイベントで現物を見てほしい展示でした。

カサネタリウムさんの新作・時刻を印字する時計

 

フレキシブル基板を使った折り紙式メディアデバイスORIMEなどでおなじみのカサネタリウム堀(@kasanetarium)さんの、直前に突貫で作ったという時刻を印字する時計です。10秒おきの印字なので結構長いことビデオを撮らないと伝わらない作品ではあるのですが、不思議な魅力がありました。

マイコン不使用のオーディオスペアナ

こちらは@kohta_fdさんのオーディオスペアナです。ピークホールド付きでケースに入っていて見た目もなかなか良いのですが、驚くべきはマイコンを使わずに実装されているという点です。

わこえこさんのカレー風味野菜スープ

最後に紹介するのは日曜日に出展されていたわこえこ @waco_eco_dialy さんの「わこや」です。規格外野菜を使ったカレー風味の野菜スープを販売されていました。日曜日の午後、展示疲れが出てきたときにいい香りがしてきたので私も1杯いただきました。先日のMaker Faire Rangsitのそばといい、食べ物の販売があるメイカーイベントというのはいいものだなとちょっと思ったのでした。

ジャンクガチャ

今回のNT金沢ではジャンクガチャという初めての試みがありました。ジャンクガチャというのは、参加者が持参したジャンク品を1回100円のガチャガチャ形式で抽選してGETできるという企画です。私は1日目と2日目にそれぞれ1回ずつ引きました。

1日目

1日目は「感電上等! ガジェット分解のススメ HYPER」の共著者である山崎(@tomorrow56)さん提供のスマートウォッチを引きました。同じく共著者の秋田先生は山崎さん提供の別タイプのスマートウォッチを引いていて、当たるべくして当たった感がありますねと話していました。

2日目

そして2日目ももう一度挑戦しようと思い引いたところ、「オスコネクタだけで微妙なんですが…」と申し訳なさそうに渡されたのがXH・3ピンのアングルコネクタでした。XHコネクタはとてもよく使うので、いえいえとんでもない!ラッキーでしたとありがたくいただいてきました。全く無作為のガチャのはずなのに、人を見て景品を出しているのではないかと思うくらいの絶妙なチョイスでした。

会期中のグルメ

0日目のお刺身は最初に紹介しましたが、去年に引き続き今年もいろいろと金沢のグルメを堪能しました。最後にその中からいくつか紹介したいと思います。

土曜日の夜は他の参加者さんとの飲み会の後、石川が地元のカサネタリウム堀さんおすすめの麺屋大河で〆のラーメンを食べました。お店の前に行列ができていましたが、食べて納得、とてもおいしいあっさり味噌ラーメンでした。入店時に野菜ジュースがショットグラスで提供されるのもちょっと面白いポイントです。

金沢駅からバスに数分乗ったところにある近江町市場の中には、朝8時から営業している寿司店が複数あります。日曜日の朝はその中でも有名な「もりもり寿し」へ行きました。8時半ごろに行ったところ、数十人並んでいましたが、40分ほど並んで入店することができました。のどぐろなどなど、北陸の海の幸が美味しかったです。

そして日曜日のお昼は駅ビルの中で能登牛を使ったどんぶりを食べていました。これもまた上品なうまみがあってとても美味しかったです。

来年のNT金沢は6月22日・23日開催

以上、NT金沢2023のレポートでした。来年のNT金沢が6月22日・23日に開催されることも決まっていますので、来年もまた参加しようと思っています。この記事を読んで興味を持った方はぜひ来年のNT金沢や、会場内で告知のあったNT富山2023(9月16日・17日開催)や、NT東京2023(開催計画中)などに参加してみてください!

  1. では済まなかったりもしたのですが…
  2. 一定の値より大きな音量の入力に対して音量を抑えるようなエフェクター
公開日:2023/06/29