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みなさんこんにちは。「【お知らせ】Maker Faire Rangsit 2023に出展します」で書いた通り、タイ・バンコク近郊のランシットで開催されたMaker Faire Rangsit 2023に出展してきました。というわけで今回は出展レポートです。出展前後の観光や食べたものについてはまた別途旅行記で紹介しようと思います。
そもそもランシットってどこ?
さて、前回の記事でも書いていますが、今回のMaker Faireは”Maker Faire Bangkok”ではなく”Maker Faire Rangsit”となります。名前の通り、タイ・バンコクでの開催ではなく、その近郊のランシットで開催されたMaker Faireです。バンコクにはなじみがあっても、ランシットになじみがない方も多いと思いますので、簡単にランシットとバンコクの位置関係について最初に紹介しておこうと思います。
説明のためにOpenStreetMapを使って地図を用意してみました。地図の右下にあるのが現在のバンコクの空の玄関口、スワンナプーム空港です。私も今回はスワンナプーム空港を利用しました。スワンナプーム空港から西に25km程度行くと、バンコク中心部にたどり着きます。2020年まで開催されていたMaker Faire Bangkokの会場であるThe Street Ratchadaはかなり中心部に近いエリアにあることが分かるかと思います。
一方、今回のMaker Faire Rangsitの会場は、バンコク周辺のもう一つの空港、ドンムアン空港のそばにあります。ドンムアン空港はスワンナプーム空港開港以前のバンコク周辺のメインの空港として使われていた空港で、現在はエアアジアなど、LCCが主に発着する空港として使われています。そのドンムアン空港から5km程度離れたところにある、”The Hub Rangsit”というショッピングモールが今回の会場でした。
余談ですが、ドンムアン空港というとアクセスが悪く、路線バスやまったりと走るタイ国鉄の機関車が引っ張るタイプの列車に乗ってアクセスするか、タクシーで行くか…というイメージの方もいるかもしれません。しかしいつの間にか1SRTダークレッドラインが開業しており、バンコクの新しい中央駅(クルンテープ・アピワット中央駅)から電車1本で行けるようになっていました。今回はスワンナプーム空港利用であることと、会場であるThe Hub Rangsitはダークレッドラインの駅から少し遠いこともあり利用しませんでしたが、次回ドンムアン空港を利用する機会があればダークレッドラインに乗ってみようと思います。
今回の出展物
過去の海外Maker Faire参加とは違い、今回は出展者として参加しました。出展予告記事でも言及した、ボイスチェンジャーメガホンとFM音源の2つを出展物としてランシットへ持っていきました。いずれもNT金沢2022で展示した作品ですが、今回の展示に向けていろいろ変更を加えています。
ボイスチェンジャーメガホン
4/8-9のMaker Faire Rangsitに向けて急いで作っていたボイスチェンジャーメガホン2号機がなんとか完成。昨年のNT金沢に出展した1号機から大幅なサイズダウン(当社比)に成功しました。 pic.twitter.com/G1lLi8se6X
— JA1TYE/Ryota Suzuki (@JA1TYE) April 2, 2023
NT金沢に持っていった初代のボイスチェンジャーはかなりサイズが大きく、およそ海外に持っていくには不向きなものでした。そこで急遽今回はより小型なメガホンをベースに小型版を作成しました。予告記事を書いた時点ではまだ基板が届いておらず、ギリギリでしたがなんとか渡航前に完成させて小型版を持っていくことができました。
が、しかし、後に書くようにバンコク到着後動作確認したところ、移動中の振動に負けて破損していて、ついにランシットで一度も動作することなく戻ってきたのでした…
ちなみに、今回作成した小型版ボイスチェンジャーメガホンには、単純な小型化だけではなく、以下のような変更を加えていました。
- (HW)専用基板化
- メガホンにもともと入っていた基板を取り出して手で採寸し、差し替えられるように基板を設計、JLCPCBで製造
- 細かいCR類はJLCPCB側で実装してもらい時短を図った
- (HW)CPUをESP32からESP32-C3に変更
- 小型化のためESP32のモジュールではなくFlash搭載・QFN32パッケージのESP32-C3FH4を採用2
- ESP32を使った1号機からのプログラムの移植容易性を考慮してESP32-C3を選定
- (HW)3.7V→5V DCDCを搭載
- メガホンの電池BOXに収まるモバイルバッテリーがなく、18500 Li-ionバッテリーを採用したため
- AdafruitのMiniBoost 5V@1Aをメイン基板に取り付ける設計
- 一応過放電防止のために電圧監視ICも搭載
- (HW)入力にI2Sマイク・出力にI2S入力D級アンプを採用
- 必要IC数の削減を狙った
- I2Sマイクの集音特性のせいかハウリングしやすくなった気がするので今後はまたアナログ入力に戻して元から付いているマイクを使う設計にするかもしれません
- (SW)UIの変更
- 1号機と違い電源スイッチ以外にスイッチがなく、モード選択ボタンを用意できないので音量調整つまみを音程調整用に転用した
- 音量は特定の手順を踏んで音量調整モードに入った時だけ変更できるようにした。これはNT金沢でお子さんたちにメガホンを渡すとほぼ確実に最大音量に変更されて爆音を鳴らされたため、そのようないたずらを防止する目的もある
FM音源
FM音源については、NT金沢の時から出音にかかわるような変更はしていませんが、以下のような使い勝手の改善を行いました。
- 基板上にボタンを取り付けて、ボタン押下で音色を切り替えられるようにした
- 8種類の音色を順に切り替える仕様にした
- 音色ごとの音量差が大きく今一つ使い勝手が良くなかった
- 途中で旧版のFWに急遽書き換えたため、この機能が使えたのは初日のみだった
- 外付けスピーカーなしで音量を稼ぐために少し大きめのスピーカーを取り付けた
- 後に書く通り、これは全く意味がありませんでした…
- USB-MIDIホスト基板を取り付けた
- NT金沢の時は別途USB-MIDIホストBOXを持っていっていたので、電源や配線が複雑になっていたのをシンプルにできた
ちなみにFM音源に関してもかなりやっつけでUEWを使った配線がされていたりするのですが、こちらに関してはUVレジンを使ってあらかじめ配線を固定しておく等の対策を行ったためか特に断線は発生せず、2日の会期の間元気に動作してくれました。
Day 0:メガホンが動かない!
先ほど書いたように、残念ながら展示用に持っていったボイスチェンジャーメガホンはバンコクに着いた時点で動かなくなってしまっていました。ホテルでメガホンが故障していることに気が付いた後、急遽修理用にはんだごてを買うべく営業終了時間ギリギリの電気街ビル・フォーチュンタウンへと駆け込みました。タイ到着初日はフォーチュンタウンの最寄駅であるMRTラマ9世駅そばにホテルを取っていたことが役に立ちました。
モール全体の閉店時間間際だったからなのか、コロナ禍を経て撤退した店舗が多いのか、シャッターが下りている場所も多いフォーチュンタウンの中を歩いて向かったのはこちらの”MR.D.I.Y.”です。マレーシア系のホームセンターですが、タイにも展開中で、フォーチュンタウンの他、今回のMaker Faireの会場の隣のショッピングモールであるZeer Rangsitなどにも店舗が存在するようです。
MR.D.I.Y.でドライバーセット(このくらいは持っていけばよかったですね…)とはんだごてセットを買い、ホテルに戻って修理を進めたのですが、残念ながら電源回路のインダクタが破損して、変にショートしてしまったようだということが判明しました。問題の個所をバイパスして外から直接電源供給してみたりもしたのですが、その先の回路にまでダメージが行ってしまったようで、残念ながら修理を断念しました。今回は急ごしらえだったこともあり、修理やFWの書き換えがしにくい構造になってしまっていたのは反省点です。3号機ではメンテナンス性を重視した構造としたいと思います。
今回のブースの様子
ボイスチェンジャーメガホンが動かなくなるといったトラブルはありましたが、開催初日(4/8)の朝にラマ9世駅そばからGrabに乗って会場であるThe Hub Rangsitへと向かいました。The Hub Rangsitとその隣のZeer Rangsitはいずれもショッピングモールなのですが、規模の大きいZeer RangsitはITモール(そして上層階はドンムアン空港利用者向けのホテル:会期中は私もここに泊まりました)、The Hub RangsitはITモールというよりはホビー色の強いテナントモールという感じでした。Zeer Rangsitの方が規模が大きい、と書きましたが、写真で分かる通り、The Hub Rangsitの方も十分すぎるレベルの広さでした。
The Hub RangsitとZeer Rangsitは運営が同じ企業なのか、いずれもMaker Faire Rangsitのスポンサーとなっていました。また、Zeer RangsitとThe Hub Rangsitとの間の連絡通路にはMaker Faireの看板が掲示されていました。
今回は私以外にCuboRex寺嶋さん(創業者・前社長)&嘉数さん(現社長)、球形ロボットomicroの一瀬さん、FuruRocket美谷さん、そしてスイッチサイエンス高須さんとそれなりに日本からの参加者がいたこともあり、会場の一部屋をJapanese Makerブースとして用意していただきました。The Hub Rangsitの3Fには今は全く店舗が入っておらず、催事場としてのみ使われているようですが、もともとはテナント店舗を入れることを想定していたようで、建物の外周部のブースはどれもこんな感じの部屋のようなブースとなっていました。部屋のようになっていることもありちょっと空調の効きが悪かったような気もしたのですが、omicro一瀬さんによると「テントだけで2日間屋外展示になるMaker Faire Bangkokに比べたら楽ちん」とのことでした。それは確かにそうでしょうね…
パリピ仕様 #MFRangsit2023 pic.twitter.com/5xaRp113H8
— JA1TYE/Ryota Suzuki (@JA1TYE) April 8, 2023
CuboRexのお二人は自社の製品であるテスト開発用電動クローラユニットであるCuGoを使った搬送ロボットを2台展示されていました。人が乗れるレベルの耐荷重があり、実際に寺嶋さんが乗って実演していたのも手伝ってかなりの人気でした。私も操縦を体験させてもらいましたが、思いのほか速度が出ることに驚きました。
また、2台中1台はMaker Faire Tokyoなどでおなじみのnecobitカワヅさんによる黄色化+パリピLED仕様になっていました。なんでも光りがちの東南アジアにぴったりの仕様だったと思います。
そしてこちらは一瀬さんの球形ロボット”omicro”です。昨年のOgaki Mini Maker Faire以来の再会です。相変わらずの安定したオペレーションと本体の動作がさすがでした。Japanese Makerブース内に限らず会場内をぐるっと回ったりしていて、ちびっ子の興味をかなり引いていました。ちなみに一瀬さんは故障や破損に備えて2台のomciroを持ってきていて、さらにスペアパーツもスーツケースにしっかり入れてあるとのことでした。
こちらはFutuRocket美谷さんの展示です。右に見える青いパーツとLCDが組み合わさっているのが電球ソケットに取り付けられる人数カウントカメラのManaCamです。真ん中に見えるのはこれまたカワヅさん作のドラムを叩く人形です。人形のケース前面にセンサーが仕込まれていて、センサーが人を検知すると人形がドラムを叩く仕組みです。また、人を検知すると同時に左側にある黄色いケースのカメラが写真を撮影する仕組みになっているとのことでした。幼稚園などに設置し、人形の前に来たお子さんの写真を自動で撮影し親御さんが幼稚園でのお子さんの様子を確認できるようにするといったユースケースを想定されているとのことでした。
#MFRangsit2023 #MakerFaire Rangsit , 泰国曼谷!Bangkok #DJIAVATA #AVATA メイカーフェア会場ドローン撮影
@tichise @simakaze01 @a_k_a_kazu @JA1TYE @hiroumi pic.twitter.com/Ylcoe2qZPo— 高須正和@ニコ技深センコミュニティ Nico-Tech Shenzhen (@tks) April 8, 2023
高須さんはJapanese Makerブースの取りまとめの他、DJI AVATAで会場を撮影したりされていました。AVATAの操作は私も体験させてもらいましたが、かなり安定していました。
そしてこちらは私の展示になります。メガホンがいきなり故障した以外にも、いくつか想定外の事項があり、紆余曲折を経て最終的にこの形態となりました。
基板に直結していたスピーカーでも静かな室内であれば十分なレベルの音量は出ていたのですが、Maker Faire会場に設置された巨大スピーカーと、そこから流れるBGMに完全に負けてしまいました。また、Japanese Makerブースが部屋のようなエリアになっていたため、外に音が届かず、今一つ集客効果も得られませんでした。NT金沢の時にも使った外付けスピーカーのOVOも持っていったのですが、それでも出力が足りませんでした。
そこでまず、1日目はブースの外まで出て行って演奏できるようにしたらよいのではないか?ということで、お隣のZeer Rangsitにモバイルバッテリーを買いに行き、システム全体をモバイルバッテリーからの給電で動かせるようにしました。また、持ち運ぶ上でいろいろとぶらぶらしていると不便なので、USB-MIDIキーボードの裏に基板を両面テープで貼り付けました。そのため上の写真では基板の姿が見えない状況になっています。(中途半端に浮いているキーボードの裏に張り付いています。)
これで晴れてブースの外に出歩いて演奏できるようになったはいいのですが、相変わらず会場のBGMに負けてしまうという問題は解決していませんでした。
そこでちょっと悩んだのですが、2日目は再度Zeer Rangsitへ出向いて大型スピーカーを調達しました。日本ではあまりなじみがないかと思いますが、東南アジアや米州などではパーティー用に派手に光るLEDを備えた大出力の可搬型スピーカーが売られています。結構市場規模があるらしく、JBLなどの大手も製品を投入していたりします。お店でちょうどいいサイズのスピーカーがないかと見ていたところ、999バーツ(約3900円)の中くらいのスピーカーが799バーツ(約3100円)で特売されているのを発見しました。店舗にたくさん並んでいた売れ筋であろうスピーカーに比べると一回り小さいのですが、お店で試しに動かしてもらったところ音量は十分でしたし、何より日本に持って帰ること3を考えるとちょうどいいサイズでした。
お店でスピーカーと3.5mmジャックのケーブルを購入した後、早速会場に戻りFM音源につなぐと、スピーカーのボリュームを最大にしてもなぜかあまり音が大きくなりません。そこで急遽、手元のPCに入っていた少し古いFWをベースに、基板上のDACの設定を変更して音量を大きくしたバージョンのFWを作成しました。旧版のFWをベースにしたために音色変更ができなくなりましたが、これで十分な音量が確保できるようになりました。さらにこのスピーカーはバッテリー駆動な上、なんとネックストラップがつけられるようになっていたため、FM音源側の駆動用モバイルバッテリーとの合わせ技で歩きながらそれなりの音量で演奏できるような体制を用意することができました。
爆音でBGMを流しているノリノリの会場という独特の事情が影響しているため、日本のMaker FaireやNT系のイベントなどでは不要な対応だったかとは思いますが、今回のように現地の状況に合わせて臨機応変に対応する力が試されるのもまた出展の醍醐味ではないかと感じました。
他のブースを見て回る
今回のMaker Faireには我々含めおよそ40組が出展していました。いうまでもなくMaker Faire Tokyoに比べると小さな規模ではありますが、それでもなかなか個性的な展示が多く楽しめました。2020年のMaker Faire Bangkokを見学したときも思いましたが、展示品はロボット物が多めではあるものの、かなり多様なジャンルの展示があり、タイのMakerの層の厚さを感じました。
開会して早々にぜひ見に来てくれ!と誘われたのがこちらの自動演奏木琴です。見ての通り自動でマレットが動いて木琴を演奏してくれるのですが、マレットの駆動に使われているのがなんとHDDから取り出した磁気ヘッドの駆動部でした。これだけ集めると何とも壮観です。
お次はこちら、Smile Roboticsさんのラジコン式芝刈り機です。エンジンが載っていてパワーを感じますが、エンジンは車体下部についている芝刈り用の刃を動かすためにのみ使っていて、移動用の車輪はDCモーター駆動とのことです。ちなみにCuboRexのお二人と大変会話が盛り上がっていて、その後CuGoのヒューズが切れた際は融通してくれたりといったこともありました。
こちらは音楽に合わせて光と噴水の演出がされるという展示です。こういう水モノがあるのはちょっと南国感があっていいですね。
こちらはアナログシンセやテルミンなど、私と同じく電子楽器を作っている方の展示です。先に私の展示を見に来てくださって、どうも説明の理解が早いな…と思っていたら、電子楽器を作っている方でした。アナログシンセに関してはまだ音出しができない状況とのことでしたが、来年はセッションしましょう!という話をしました。
こちらはそばを作るワークショップを開催されていた”JOJO SOBA”さんのブースです。小麦はチェンマイ産、そばは中国産とのことでしたが、1枚目の写真にある臼で粉を挽くところから始める本格派でした。そばを茹でているところを通りかかったのですが、めんつゆの香りがなくてもそばの香りがするとなんかほっとしてしまいますね。サンプルとして配っていたそばをいただいたのですが、しっかりそばでした!今回のワークショップでは二八そばを作ったとのことでしたが、Sam Yanにある店舗では十割そばも出しているとのことでした。バンコクに戻った後、お店を訪問しようかと思ったのですが、月曜定休ということで断念しました。またのチャンスにぜひ店舗も訪問してみようと思います。
JOJO SOBAさんのワークショップ以外にも、ワークショップ専用スペースが2つ用意されていて、そこで様々なワークショップが開催されていました。ESP32やRasPi Pico Wに加え、私がUSB-MIDIホストを作る際に使った8bitマイコンのメーカーでもある中国WCH社の激安RISC-VマイコンのCH32Vシリーズのワークショップなどもありました。
その他、ヘボコン4の大会も開かれていました。写真の通りかなりの数の参加者が集まっていて、熱いMCのナレーションも相まって大盛り上がりでした。
また、ゴミ捨て場にJLCPCBのSMT用ステンシルの箱が捨てられていて、タイにもJLCPCBのユーザーがいることが垣間見えました。ちょっと親近感を覚えました。
Maker Robotics Challengeを見学する
今回のMaker Faireの会場であるThe Hub Rangsitは細長いショッピングモールで、Maker Faireの会期中にも隣のエリアで”Maker Robotics Challenge“という別のイベントが開催されていました。正直なところ、こちらのイベントの方が参加者数もエリアのサイズも上だったような気がします。特に入場規制などもなかったので、ぐるっと会場内を見学させてもらいました。
名前の通り、各種ロボットを学生さんたちが作って競う競技会でした。参加者の皆さんが使っているPCがどれもなかなか高そうなゲーミングPCで、タイの中でも裕福で教育水準が高い層が参加している競技会なのだとは思いますが、競技レベルもそこそこ高く5、参加者数が多いことに驚きました。
競技は写真に写っているようなライントレースロボ競技の他、相撲ロボット、クラシックマウスくらいのサイズの迷路探索ロボ競技などが開催されていました。チームによっては会場に3Dプリンタを持ち込んで、補修用パーツをその場で印刷していました。なかなか気合いが入っています。また、2日目の朝早くにThe Hub Rangsitの1Fにあるコンビニに行ったところ、このMaker Robotics Challengeに参加している学生さん6が朝ごはんを買って会場へと向かうのを見かけて、なかなか真剣に取り組んでいるんだなぁ~と感心してしまいました。
会場でGetしたグッズ類
Maker Faire Rangsitの会場では、スポンサーブースを中心に、物販もいくつかありました。最後に私がゲットしたものをいくつか紹介したいと思います。
まず最初はタイ語で書かれたRaspberry Pi Pico Wの教科書です。こちらはスポンサーでもあるInnovative Experiment社の物販ブースで購入したものです。Innovative Experiment社は電子工作キットなどを販売する地元企業で、Raspberry Pi Pico W本体を売るのと並行して、このような教科書も販売しているようです。最新のマイコンについて、自国語の解説書が流通しているというのはある程度、その国の技術者の層の厚さを証明する要素の一つだと思うので、大変すばらしいことだと思います。タイ語は全く読めないのですが、パラパラめくって読むだけでも楽しいだろうということで1冊購入しました。この他、Innovative Experiment社では充電式はんだごても購入していしまいました。こちらも便利に使っていこうと思います。
お次はラバーキーホルダーです。これはどこかのスポンサーの商品というわけではなく、公式グッズ売り場で買ったものです。なんだかんだ公式グッズが充実していて、キーホルダーも何種類かあったほか、出展者に配られたものと同じロゴ入りTシャツ、ステッカーなどなどが売られていました。
こちらは閉会直前にThaiEasyElec社の方から頂いたTシャツです。ThaiEasyElec社もInnovative Experiment社と同じく電子工作キット等を販売している企業で、このMaker Faireのスポンサーでもあります。ありがたくどこかの機会で着させていただきます!
まとめ
今回は2023年4月8日-9日に、バンコク近郊ランシットのThe Hub Rangsitで開催されたMaker Faire Rangsit 2023の様子を紹介しました。残念ながら自分が用意していった展示物が故障したり、想定外の事態に対処しなければならなかったりもしましたが、リアル展示ならではの交流や、新たな発見もありとても楽しいMaker Faireでした。高須さん情報では来年はMaker Faire Bangkokの開催も計画されているようなので、楽しみにしています。なお、次回の展示は2023年6月17日-18日に石川県金沢市で開催されるNT金沢2023の予定です。そこまでにメガホンの修理含め、展示をブラッシュアップして臨もうと思います。お楽しみに!