2017年11月の珠江デルタの旅,2日目の記事です.この日は香港から深センへ向かう話です.
まずは朝ごはん
泊まっているのはゲストハウスなので,当然ホテルの朝食が…みたいなことはなく,外に朝食を食べに行くことになります.上の写真はとりあえず朝起きて行ったセブンイレブンで見かけたLINEキャラの書かれたいちごミルクです.他のキャラのバージョン(バナナ味とコーヒー味)もあります.
香港は朝食を外で食べる文化が割とメジャーなようで,旺角の周辺には朝からオープンしているローカルの定食屋のようなお店がたくさんありました.特にこだわりもなかったですし,前回の香港来訪時はこういう定食屋に行けなかったので,宿のそばの定食屋に適当に入ってみました.
メニューを見て牛すじのカレー煮込みとソーセージ入りの米線とミルクティーのセット(HKD35=約490円)をオーダー.ビジュアルがちょっとアレですが,ミルクティーも米線も大変美味しかったです.たまたま空いていたのが4人席だったのでそこに座らされたのですが,食べている最中にOLさんっぽい2人組が入ってきて相席になる程度には大盛況でした.
尖沙咀へ向かう
腹ごしらえして荷物を整え,チェックアウトした後はおみやげ(毎度要求されるんです…)を買うのと,あるスポットをどうしても見たかったので尖沙咀へと向かいました.
尖沙咀へはMTRで向かうわけですが,MTRの駅までの道中はこんな感じでした.このごちゃごちゃした感じ,本当にいいですよねえ.
MTRの駅にはマナー向上や安全対策の呼びかけのポスターがあるのですが,何故かどれもアニメ調の絵柄でした.流行ですかね?
旺角から九龍半島の先端,尖沙咀までは初日にも乗ったMTR荃湾線で3駅です.尖沙咀駅はMTR荃湾線のみが停車する駅ですが,MTR将軍澳線の尖東駅と通路でつながっており,目的地のそばまではその通路を歩いていきました.
商業の中心地だけあって,通路も含めてかなり人通りが多いエリアなのですが,地元民らしき人もたくさんいる中で何故かインド系っぽいおじさんに「広州行きたいから紅磡駅に行くんだけどこれどっちに行けばいいの!」と聞かれて道案内をしました.海外に行くと何故か道を聞かれるか写真の撮影をお願いされるかするんですが,親切に教えてくれそうな顔に見えるんですかね…(もちろん聞かれたら分かる範囲で教えます!1)
水上警察署へ
そんなこんなで九龍半島の最先端の側まで歩いて,お目当ての水上警察署跡へ来ました.上の写真でピンと来る方は来ると思うのですが,そう,この水上警察署,水の上に建っているわけではないのです!1…ではなくて,あの「プロジェクトA」の舞台となった水上警察署なのです!
英領時代の雰囲気を現代に留めるコロニアル様式のこの建物は今はホテルとレストランとして使われているそうですが,外からは自由に見学できるのでおすすめです.2016年の香港来訪時にはこの建物が残っていると知らなかったので,これが初の訪問となってしまいました.もちろんこの建物の前まで来ると脳内BGMは「東方的威風」2です.なんだかキビキビ歩きたくなったりもしながら,ぐるっと周辺を散策しました.
この建物の正面は現在は斜面となっていて,その斜面に1881 Heritageというショッピングモールが開業しています.ぐるっと見てみましたが,10時前だったためか,あまりお店が開いていないようでした.まあ,開いていても高級ブランド店ばかりだったのであんまり用はないのですが…
ハーバーシティでお買い物
水上警察署跡の1881 Heritageをブラブラし終えて,まずは目の前のビクトリア・ハーバーへ向かいました.先程も書いたように,水上警察署跡は九龍半島の先端なので,フェリーターミナルや海沿いの遊歩道があります.
この日は気温が24度もあり,日本の11月では考えられない暑さで,半袖で正解だったな…と思いながら香港島側のビル群を撮影していました.
その後,10時になったので1881 Heritageの隣のショッピングモールであるハーバーシティへ行き,お土産を調達しました.ハーバーシティは非常に大きいショッピングモールでユニクロまである3のでウロウロしているとまあまあ楽しいのですが,深センに向かわなければならないのでほどほどにして移動を始めることにしました.
深セン湾口岸からの深セン入り
さて,尖沙咀エリアから深センに行くにはいろいろなルートがあるのですが,メジャーなMTR東鉄線に乗って羅湖駅または落馬洲駅へ行くルートではなく,同じ飛行機に乗っていた茂田さんに教えてもらった鉄道とバスを乗り継いでいくルートで深センに向かいました.具体的には,
- MTR西鉄線で元朗駅まで向かう
- 元朗駅のバスターミナルから出ているB2バスに乗る
- 終点が深セン湾口岸(香港と中国本土の境界)なので徒歩でイミグレを通過する
という流れでした.
西鉄線は尖東駅から乗車することができます.尖東から元朗駅まではそこそこ遠いので,20分強かかりました.元朗駅で降りると写真のようにQBHOUSEがありましたが,店員のお兄さんがとっても暇そうでした.
元朗駅は高架駅で,1階部分はこの写真のようにバスターミナルになっていました.旅行時のメモによると,11時31分に元朗駅で下車し,11時38分にはバスが来て乗車しているので,タイミングが合えばさほど待たずに乗れるということになると思います.また,この写真の視線がやたらと高いことからなんとなく分かるように,この路線も2階建てバスでの運行だったので,2階の最前列に陣取りました.
乗車して2分程度でバスは出発し,香港の新界エリア4を進んでいきます.香港島や尖沙咀エリアとはちょっと違う雰囲気があり,バスから眺めていて面白かったです.また,写真右側にあるように,路面電車が走っていました.
B2バスは路線バスで,元朗駅から深セン湾口岸までにはいくつもの停留所があり,時折停まるわけですが,その際の割り込みがなかなかワイルドでした.2階建てバス同士でこれが見られるのはすごいですね…
その後バスは新界の市街地を抜けて,深セン湾の上にかかる深セン湾公路大橋を進んでいきます.向こうに見えるビル群はもう中国本土の深センです.
メモによると12時16分には深セン湾口岸に到着したようです.バスターミナルからイミグレまで歩いて行く道中,看板を見つけました.ちょっと人の絵がかわいい…!
深セン湾口岸では「一地両検」と呼ばれる同じ建物で香港出境と中国本土入国の手続きを行う方式が採用されています.中国本土への入国には入国カードへの記入が必要なので,ささっと埋めて入国を済ませます.イミグレの待ち行列はほとんどなかったので,10分程度ですべての手続きが終わりました.
深セン湾口岸の本土側には両替商があったので両替1を済ませ,目の前のタクシーターミナルからタクシーに乗り,11月5日にオープンしたばかりのXiaomiの旗艦店”Mi Store”へ向かいました.
Mi Storeで買い物
Mi Storeは深セン地下鉄1号線の高新園駅そばの万象新天地というショッピングモールにあります.午後1時頃に到着したのですが,オープンしたばかりとあって多くの一で賑わっていました.
Mi Storeは2階建てになっていて,1Fはスマートフォンやオーディオ関係を中心に,2Fはソファーも売っていたりと無印良品のような雰囲気になっていました.
一通り見た後,モバイルバッテリーとノイズキャンセリングイヤホン,乾電池(ちょっとおしゃれなデザインだったので)を購入しました.店員さんが持っている端末がカスタムスマホっぽかったのが気になりました.
買ったもののうち,20000mAhかつQuickCharge対応のモバイルバッテリーもとても便利なのですが,今回一番の当たりはこのUSB-Cのノイズキャンセリングイヤホンでした.お値段299元(約5200円)ですが帰国時の飛行機で使用した所とても快適でした.エストニアに行った際に機内備え付けのノイズキャンセリングヘッドホンを使って快適だったので,買おうかな…と思っていたところだったのですが,安くいい感じのものが買えてラッキーでした.USB-Cなのでスマホ必須ですが,イヤホンの充電等を考えなくていいのも個人的には嬉しいポイントです.
ちなみに万象新天地にはユニクロの店舗もあり,その他にも日系企業がちらほら出店していました.
一通り万象新天地を散策した後,高新園駅へ向かう道中でシェアサイクルのofoの自転車回収トラックを見かけました.2016年の来訪時はシェアサイクルが流行する前だったので,噂には聞いていたものの1年でここまで変わるのかと感心しました.
地下鉄で宿へ
さて,高新園駅から深セン地下鉄に乗るのですが,2016年訪問時の最後の最後に深セン地下鉄用のICカードである深セン通を落としてしまったので,まずは深セン通を購入しなければ,となりました.
深セン通は利用者の多い駅であればだいたい販売所が駅の中にあるので,簡単に買うことが出来ます.今回は通常の図柄ではなくて,せっかくなのでキティちゃんの柄の深セン通にしてみました.裏側は路線図になっている便利な仕様です.
宿は地下鉄1号線の華強路駅のそばにあるMaker界隈でよく言及されるJia Relax Hotelを予約していたので,まずはチェックインしました.ちなみに,昨日の香港の宿は1泊4360円,この宿は1泊約3300円です.いかに香港の宿が高い1かお分かりいただけるかと思います.
華強北のビルをめぐる
さて,宿で荷物の整理をした後は華強北散策です.華強北のメインストリートである華強北路は宿の目の前なのですが,交通量が多い交差点を超えないといけないため地下道1を通った所,上の写真のようにofoの自転車が放置されていました.なぜ地下まで降りてきて乗り捨てるんでしょうか…?
まずは山寨(いわゆる「パチモノ」)スマホのメッカと言われた明通数码城へと向かいました.
しかし,2016年訪問時と違い,1階は改装中という雰囲気で,相変わらず怪しいガラケーを取り扱う店舗はいくつも見られたのですが,怪しいスマホ(それも分解ネタによさそうな)を売っているお店はあまりありませんでした.残念.
1Fが不作だったので上のフロアへ行ったのですが,上のフロアはアクセサリ販売店や交換用電池販売店が主で,名前がセンシティブな感じのお店を見つけた他には特に収穫はありませんでした.
次に以前50元アクションカムを購入した国際電子城へ行き,一番安いアクションカムをくれ!と言ったところ,なんと42元で写真のアクションカムを購入しました.そのうちまた分解します.箱はおなじみの箱ですね.ちなみに,ニコ技深セン観察会のWeChatグループでこれを報告した所,購入希望者がお二人いたので後でさらに2台買いに走ったのですが,なんと追加分はこれと違うアクションカムだったというオチまでついてしまいました.
その後は華強電子世界や賽格電子市場をぶらぶらし,相変わらずの賑わいを確認していました.正直な所,問屋街なのでちまちまいろいろなものを買う気にはならなかったのですが,テープ状のフルカラーLEDをうっかり5m(144個/mなので720個!)買ってしまいました.まあ日本で買うのを考えると激安なのでいいでしょう…
華強北路は2016年来訪時は大々的に道路工事をしていて,泥だらけの道路だったのですが,上の写真のとおりにきれいに舗装された上,おしゃれな社会主義核心価値観キューブが置いてありました.
クラフトビアフェスティバル
華強北散策から宿に戻り,すこしお仕事をした後に,飛行機が一緒だった茂田さんに誘っていただき,ちょうど開催されていたクラフトビアフェスティバルに行きました.写真のようなギラギラしたショッピングモールの,フードコートに隣接した広場が会場でした.
会場で100元払うとビアグラスと記念品のバンダナが渡され,1杯無料で飲むことができました.深センは世界の工場なだけあり欧米の方も多く,世界のビール好きが集まっていました.
ビールに関しては深センのクラフトビアメーカーだけでなく,北京や南京など,中国各地のメーカーが出店していて,様々な味わいが楽しめました.
さらに,焼きたてのピザを提供する屋台もあり,その他にもフードコートからテイクアウトでご飯を買ってくるということも可能なので中華料理も楽しめました.
隣に座っていたアメリカ人のお兄さんが酔っ払って絡んでくるなどのイベントもありはしたのですが,ニコ技深セン観察会関係のメンバーで楽しく飲むことができました.(誘っていただいた茂田さんはじめ皆様ありがとうございます!)
そんなこんなで解散後,地下鉄7号線に乗り華強南で下車して,コンビニに寄って宿へ戻り,就寝しました.
以上,Day2でした.次はDay3と帰国日であるDay4をまとめて書く予定です.お楽しみに!