2024年12月のメキシコ・アメリカ旅行記、ティフアナ編に続いてサンディエゴ編です。サンディエゴには12月24日から25日という、クリスマスど真ん中に滞在しました。

サンタフェ・デポ駅で下車する

ティフアナ編の最後に乗った路面電車・トロリーのブルーラインでサンディエゴ市街地のサンタフェ・デポ駅までやってきました。後に紹介する海軍航空博物館ことUSSミッドウェイの最寄り駅がこの駅だったのでここで下車したのですが、ここはトロリーだけでなく長距離路線の駅も兼ねている大きな駅だったのでした。

トロリーのホームからUSSミッドウェイの停泊している海側へ向かうべく歩いていると、こちらの車両に遭遇しました。これはもしやアメリカの長距離鉄道であるアムトラックの車両!?と思ったのですが、サンディエゴ周辺を走る通勤列車のコースター号でした。なかなかの迫力の二階建て車両がカッコよく、今回は時間の関係で乗ることができませんでしたがいつか乗ってみたいなと思わされたのでした。ちなみにここからロサンゼルスを経てサンフランシスコの手前、サン・ルイス・オビスポまで運行するアムトラックのパシフィック・サーフライナー号も同じ線路の上を走っているようです。

朝ごはんを求めて歩く

さて、サンタフェ・デポ駅に着いた時はまだ9時前で、USSミッドウェイの開館時間である10時までは1時間ほど時間がありました。ティフアナから米国に戻ってきたサン・イシドロ駅の周辺では何もご飯を食べていなかったので、開館を待っている間に朝ごはんを食べようと考えました。USSミッドウェイもあることだし、何かしらあるだろうと考えて海岸沿いへ行ってはみたものの、ことごとくレストランはクリスマスで午前営業をお休みしていたりして空振りだったのでした。上の写真は海事博物館を構成している船たちの写真です。サンディエゴは軍港の街でもあるので、こういう展示が多いのでしょうか?

海岸のレストランは完全に空振りだったのでさらにGoogleマップで検索し、さらに少し歩いたところにあったJack in the boxというファーストフード店で朝ごはんにしました。正直なところサン・イシドロ駅のそばにもこのお店はあったような気がする(が、徒歩では行けなさそうだった)のですが、とにかくクリスマスイブに開いているだけでありがたいので早速店内へと進みました。

さすがに朝ごはんなのでパティ一枚のシンプルなチーズバーガーにしておきました。しかし日本と違っていろいろなハンバーガーチェーンがあるのは北米の面白いところですね。

そして北米のファストフード店の定番、異様に大きいコップとドリンクサーバーもありました。”Once you leave the building no refills allowed(建物を一度出たらおかわり禁止です)”という表示を見るに、おかわり無料なんでしょうね…バンクーバーだと0.5ドルくらい取るお店もあるのですが、そもそも大きいコップ1杯分飲んだらおかわりしようという気にならないくらいお腹がたぷたぷになると思うのは私だけでしょうか…

朝ごはんを食べた後、USSミッドウェイに向かって歩いているとこちらのトラックを見かけました。「○○さんマークの引越社」ならぬ「大学マッチョの引越社」といったところでしょうか。日本でも体育会系の学生さんらしき引越バイトの方を見かけたりはしますが、それをトレードマークにしようという感覚はなかなか日本とは違いますね。

さらに海岸沿いの通りを歩いているとサンディエゴ動物園のこちらの広告がずらっと並んでいるのを目にしました。”PANDAS ARE BACK VISIT THEM NOW”とあり、おいおい、そんなにパンダが戻ってくるのが嬉しいのかい?と思ったのですが、どうやらサンディエゴ動物園は米国で初めてパンダの繁殖に成功した動物園なのだそうで、なるほどそれはパンダに思い入れがあるわけだ…と納得したのでした。

USSミッドウェイを見学する

そうこうしているうちに10時になり、海軍航空博物館・USSミッドウェイが開館したのでエントランスへと向かいました。USSミッドウェイは1945年に就役した元米国海軍の空母で、1997年に退役した後、2004年からここサンディエゴにて博物館として展示されています。遠くから見ても大きいなあと思っていましたが、いざ近づいてみると実はこれは船ではなく陸上の建物です、と言われても分からないレベルの大きさだったのでした。館内(艦内、と書く方が正しいかも?)の解説によると常時5000人近い人々がこの船の中で生活していたそうで、そりゃあこれだけの規模の船が必要だよね…と思ったのでした。

船の中に進んでいくと、オーディオガイドの貸し出しコーナーがありました。様々な言語に対応しているようで、日本語版もあるとのことだったので日本語版を借りることにしました。それぞれの展示のパネルのそばにあるマーカーにこの端末を近づけると、解説が聞けるというシステムでした。

オーディオガイドを借りたエリアは戦闘機などの格納庫でした。かなり広い空間があり、船の中とは思えない広さだよなあとここでも思ったのでした。そりゃあ飛行機を出し入れするんですから、広くないと困るんですけれども…

もちろん元々が飛行機の格納庫ですから、ご覧の通り飛行機の展示も余裕でできるのでした。

しかし歩いていくと電飾が巻き付けられ、ファンシーに光っている飛行機を発見しました。ここに至るまでひたすらクリスマス気分を味わっていましたが、ここまで来るとなんというか衝撃的です。日本と米国におけるクリスマスの飾りつけというか、祝い方のスタンスの違いを感じます。

もちろん格納庫の中だけではなく、飛行甲板の上も見学できるのでした。レーダーが付いている部分に”41″と表記がありますが、これはこのミッドウェイの船体番号がCV-41だったことによるものです。

ちなみに飛行甲板上の戦闘機もご覧の通りバリバリに電飾で覆われています。近づくまで何か保存のためにネットでも掛けているのかと思いました…

そしてさらに戦闘機の前にはしっかりトナカイも配置されていました。カタパルトと違って離陸後も飛行機をけん引できる画期的なシステムですね!

飛行甲板の上に展示されていた飛行機たちはなかなか立派なものでしたが、個人的にちょっと面白いと思ったのはこちらの”LSO Platform”です。甲板に着陸してくる飛行機に対して、目視によって正しいルートで着陸態勢に入ることができているかを確認する係官(LSO:Landing Signal Officer)が勤務するための場所です。当然飛行機の着陸コース上には場所を用意できないので、甲板からちょっと張り出したような場所になっています。解説によると雨が降ろうが暑かろうがここで勤務しなければならず、着陸失敗時などに飛行機が向かってきそうになった場合はこの下に用意されているクッションめがけて飛び込んで回避しなければならないという、なかなかハードな職場なのでした。

格納庫、飛行甲板と見た後はさらに船内の施設を見学しました。船内には作戦について隊員に説明するブリーフィングルームがいくつかありました。

なんだかとっても映画「トップガン」みたいだなぁ、と思っていると、船内に本物のトップガン部隊のロゴがペイントされているのを発見しました。そんなに大規模ではありませんでしたが、トップガン部隊に関する解説コーナーもありました。

さらに通路を歩いていると、イヤーマフを使わないと耳を悪くするぞという警告の表示も見かけました。そりゃあ直上を戦闘機が離着陸していたら爆音が響き渡りますよね…

その他にも、船の中には隊員が寝る場所や、上の写真のように電子機器を修理するオフィスなどもありました。航海中に電子機器が壊れたら船の上で直すしかないですから納得なのですが、いろいろな施設があるものだと感心してしまいました。

さすがにブラウン管などは展示用に置き換えているようでしたが、レーダーによる監視を行う部屋も見学することができました。丸いディスプレイがかっこいいですね。

ぐるっと回って格納庫エリアに戻ってくると、ミュージアムショップ(そう、船の中にミュージアムショップまであるのです!)のそばにVRアトラクションがあるのを見つけました。VRと言っても単にゴーグルをかぶるだけのタイプのものだけではなく、コックピットが実際に上下左右に動くタイプのものもあったのでした。いくら場所があるとはいえ、こんなアトラクションまで置いてしまうあたり、なかなかパワフルです。

お昼ごはんを食べる

USSミッドウェイの見学を終えるともうお昼時になっていました。来るときに通った海岸沿いの通りに戻っても開いているレストランがなさそうなことは分かっていましたし、飛行甲板の上から気になるモニュメントが見えたので、来た時とは反対側の北側にある半島状のエリアに向かいました。

こちらがその気になったモニュメントです。こちらは第二次世界大戦において日本が無条件降伏をした日にニューヨークのタイムズスクエアで撮られた有名な写真をモチーフにした像です。何体かコピーがあるようですが、こちらが当初フロリダに設置され後に移設されたオリジナルのもののようです。

幸いなことにこの像のそばの公園にあるレストランは営業していたのでここでお昼ごはんを食べることにしました。せっかくだしちょっと贅沢をしようということで、牡蠣をオーダーしてみました。日本の牡蠣より小ぶりなところが寂しいですが、なかなかおいしい牡蠣でした。衝撃的だったのは真ん中の赤いソースがチリソースではなくてケチャップだったことです。最初チリソースだと思って付けて食べて大分混乱してしまいました…

メインはメカジキのモロッコ風という料理をいただきました。これがまたかなり美味しくて、バンクーバーに引っ越してからあまり魚料理を食べていなかったのですが、たまにはこういう洋風の魚料理もいいな…と思わされたのでした。

そしてお昼ですがしっかりビールもいただきました。しかし恐ろしいのはこの3点+チップで合計およそ1.4万円というお値段になることです。日本からカナダに引っ越してきたときも物価の高さにたじろぎましたが、米国の物価からしたらカナダの物価なんてまだまだかわいいものですね…

バルボアパークへ行く

航空宇宙博物館

お昼ごはんを食べた後は超巨大なサンディエゴの都市公園・バルボアパーク内にある航空宇宙博物館に向かいました。USSミッドウェイもそうだったのですが、クリスマスイブということでこちらの博物館も通常4時半までの開館のところ3時までの開館の短縮営業、そして翌日の25日はお休みということで、今行くしかない!と向かったのでした。

入場券を買って中に入ってみるとやはりここでもリンドバーグのスピリット・オブ・セントルイス号のレプリカがお出迎えです。サンディエゴの人々はリンドバーグにかなり思い入れがあるようですね。

そしてそんなスピリット・オブ・セントルイス号の傍らにはリンドバーグその人の人形もあるのですが、いや絶対リンドバーグはそんな浮かれたカチューシャ付けないでしょ!という感じのカチューシャを付けていたのでした。USSミッドウェイのトナカイや電飾といい、リンドバーグのカチューシャといい、なかなか強烈です…

そしてこの時レプリカの内部を見てびっくりしたのですが、スピリット・オブ・セントルイス号は積載可能燃料の最大化など大西洋横断に特化したカスタマイズが行われた結果、計器の間に少しだけ開いている隙間からしか正面を見ることができない仕様になっていたのでした。まあ確かにそこまで飛行機が飛んでいない時代であれば他の飛行機にぶつかるリスクも低いでしょうし、基本的には計器で飛行するのでしょうから意外と問題ないのかもしれませんが、よくこれで空を飛ぼうと思えるな…とその勇気に感心してしまいました。

こちらは航空「宇宙」博物館ですから、宇宙関連の展示もいくつかありました。1915年のサンディエゴ万博の際の建物を転用した博物館なのでそこまで大きい博物館ではないのですが、さすがはアメリカの博物館、アポロ9号の司令船などお宝クラスのものがしれっと展示されていました。

そしてアポロ17号が持ち帰ってきた月の石も展示されていました。なんだか軽石みたいな雰囲気です。

さらに館内を進んでいくとなんとゼロ戦も展示されているのでした。USSミッドウェイで現代的な戦闘機を見た後だと、本当に小さい飛行機だったのだなと感じました。

そしてこちらの博物館にもUSSミッドウェイにあったのと同じようなVRアトラクションが設置されていました。これはこれでめちゃくちゃ乗り物酔いしそうですが、大丈夫なんでしょうか…?

ちなみにちょっと変わった展示物として、9.11アメリカ同時多発テロの際に被災したパトカーの展示もありました。フロントとパトライトの破損状態が被害の激しさを物語っていました。

サンディエゴ美術館

さて、航空宇宙博物館を見終わった後もホテルのチェックイン時間である午後3時まではちょっと時間がありました。ホテルも後に紹介する観光エリアのガスランプクオーターというところに取っていたのでそちらへ向かってもよかったのですが、どこもかしこもクリスマススケジュールで早じまいしたりする可能性もあるよなということで、バルボアパーク内でこの日も5時まで開館していたサンディエゴ美術館へと向かうことにしました。

かなり広い公園なので10分少々歩いて美術館に到着です。なかなか壮麗なファサードでした。こちらの美術館は1926年の開館ということで、約100年の歴史を誇る美術館です。

中に入ってみるとこちらもクリスマス仕様の装飾がされていました。美術館くらい、クリスマスの飾りを飾らなくてもいいんじゃないの?と思ってしまいます…

こちらは館内に展示されていたアゼルバイジャン出身のファイグ・アフメッドによる作品です。融けていく絨毯を描いた絵画ではなく、本当に織物の絨毯でできています。下の黒い部分の吸い込まれるような雰囲気は2019年にシンガポールのナショナルギャラリーで見たアニッシュ・カプーアの作品を思い出させるものがありました。

その他にも中国や日本の仏教美術に関する展示もありました。

こちらのややノリノリな雰囲気を感じる仏像は18世紀前半の日本で彫られたもので、空を飛ぶアプサラという天女をモチーフにした像だそうです。手を前に出す独特なポーズはおそらく花を持たせるためのものということでした。なんだかすごく陽気な感じがして印象的だった展示です。

美術館もぐるっと見た後は、Uberタクシーを捕まえてホテルへ向かうべく、とりあえず歩いて公園の外へと向かったのでした。また公園の外にたどり着くのが一苦労でしたが、道中バルボアパーク内のいろいろな建物を眺めることができたのはよかったですね。

おしゃれなホテルにビビる

そしてUberタクシーに乗ってやってきたホテルがこちらの”Palihotel San Diego“です。いつも安宿ばかり泊まる私ですが、さすがに米国の物価を考えるとあまり安いところに泊まるのはいろいろ危ないかもしれないと考えたのと、そもそも観光エリアのガスランプクオーターに泊まろうとするとあまり安いホテルがないということで、いつもより奮発して(といってもHotels.comで出てくる中ではかなり安い方でした…)こちらのホテルを予約していたのでした。お値段優先で選んだため、まったくホテルの雰囲気などはチェックしていなかったのですが、想像以上にクラシックかつおしゃれな雰囲気でびっくりしてしまいました。クリスマスイブということでほとんどお客さんがいなかったので、このクラシックな空間をほぼ独り占めすることができたのはラッキーでしたね。

ここは元々1913年に建てられ、当初からホテルとして営業していた建物だそうです。その後現在このホテルを運営するPalisocietyグループが建物を買い取り、2023年にリノベーションして再開業したという歴史があります。クラシックな雰囲気も納得です。エレベーターも当時のクラシックなものを直して使い続けていて、手動開閉式の引き戸のエレベーターでした。エレベーターの操作盤には、1913年当時はここのエレベーターが世界最速のエレベーターだった旨の表示がありました。正直なところなかなかゆっくりとした動きのエレベーターなのですが、これが世界最速のエレベーターだった時代があると思うと、ゆっくりでも許せてしまうのでした。

ちなみに客室もご覧の通りクラシカルかつファンシーな雰囲気でした。香港では度々よくわからない(失礼!)雑居ビルのトイレの上にシャワーが付いているようなホテル1に泊まっている人が泊まるホテルとは思えませんね…

ベッドサイドにはダイヤル式電話機もある!と思ったのですが、よく見てみるとダイヤルの代わりにボタンが配置された電話機でした。雰囲気を重視しつつも新しいものを入れるとなるとそうなりますよね…

なかなか雰囲気作りが徹底していて、冷蔵庫はさすがにどこのホテルにもある同じような見た目の四角い冷蔵庫かと思いきや、レトロな見た目のまるっとした冷蔵庫が備え付けられていたのでした。

ガスランプクオーターを歩く

ホテルの雰囲気を一通り楽しんだ後は、観光スポットでもあるホテルの周辺、歴史地区のガスランプクオーターを歩いて回りました。ちなみにホテルの近くにはコメディの劇場もありました。こういう看板はなかなかアメリカンな雰囲気を感じますね。

泊まったホテルもそうですが、結構古い建物が残っています。四角くて装飾の無い現代の建物と違ってそれぞれの建物の主張が結構激しいのが見ていて面白いところです。

この後紹介するクリスマスマーケットから戻ってくる頃には暗くなっていたのでお店のネオン看板がきらめいていました。ネオン看板は日本よりも結構残っている気がします。

そしてガスランプクオーターの端にはティフアナでも見たようなゲートが設置されていました。なかなかおしゃれなゲートです。

クリスマスマーケットを覗く

Googleマップを見ながらガスランプクオーターを歩いていると、近くに野球チームのサンディエゴ・パドレスの本拠地球場であるペトコパークがあることに気が付きました。12月の末ですから当然野球はやっていないのですが、何かあるだろうと思い行ってみることにしました。余談ですが、ペトコというのはサンディエゴを拠点にしているペット関連製品の小売業者なんですね。

スタジアムの手前の広場の入り口にはダルビッシュ有選手のイラストも描かれていました。現地でも人気があるんでしょうね。

そしてこちらの広場ではクリスマスマーケットが開催されていました。これがまた入場料が30ドル(4500円!)もしたりするのですが、せっかくだしアメリカのクリスマスマーケットを見せてもらおうじゃないかということで入ってみることにしました。

余談ですが、昨今では宗教との関連性を薄めるという観点からこちらのイベントのようにキリスト教の行事であるクリスマスの名前を使わず、ホリデーマーケットと銘打ったりもするようです。

会場内にはお子さんが遊べる人工雪のプレイグラウンドがあったり、ミニ列車が走っていたりとなかなか楽しげな雰囲気でした。

もちろんクリスマスマーケットらしい飲み物や食べ物の屋台も出ています。メリーゴーランドやインスタ映えしそうなイルミネーションなど、いろいろ揃っているのですが、正直なところこの旅行の前に行ったバンクーバーのクリスマスマーケット(こちらも2400円くらい入場料を取られたのでした…)とさほど変わらないな…と思いながら眺めていたのでした。

しかしスタジアムの前の広場ということで、スタジアムの中の様子をはっきり見ることができたのはよかったポイントです。やはりアメリカの球場はなかなか客席も多くて大きいですね。

クリスマスマーケットの屋台も覗いてみたのですが、予想通りなかなかいいお値段(もともと物価が高いのにさらにイベント特別価格に…)だったのでここで晩ごはんを食べてしまうのもなあ…と思いながら歩いていたところ、常設の売店があるのを発見しました。これはこれで十分いいお値段(7ドルくらいだったような)でしたが、とりあえずポテトフライを食べたのでした。

ポテトフライを食べながらのんびりしていると、だんだん外が暗くなってきました。クリスマスマーケットのメインの会場から一段上がったエリアに売店があるせいか、このあたりはちょっと静かな雰囲気でした。

会場の端にはパドレスのロゴを付けたカートも置いてありました。この写真で背を向けている方向にちょっと歩いて行くともうスタジアムへの入り口があるという感じで、本当にスタジアムの真横の広場がクリスマスマーケットの会場になっていたのでした。

メキシカンな晩ごはんを食べる

ペトコパークのクリスマスマーケットから戻ってきた後は、ガスランプクオーターの適当なお店で晩ごはんを食べることにしました。お昼にかなり贅沢をしてしまったことと、ペトコパークでポテトフライを結構食べてしまったので軽めのごはんがいいかな…と考え、ライトなメニューがありそうなメキシカンダイナーに入りました。上の写真は店員さんおすすめのトウモロコシです。おいしかったことはおいしかったのですが、サルサとマヨネーズ、そしておそらくタコスシーズニングがかけられていて、結構辛いうえに食べていると手がベットベトになってしまうのでした。

そしてメインはケサディーヤをオーダーしました。日本だとタコスほどメジャーではないですが、ポピュラーなメキシコ料理の一つです。タコスとは違って、トルティーヤの中に具材を詰めた状態で焼くのが特徴です。がっつり入ったチーズが大変美味しかったのですが、さすがにポテトフライを食べた後だと重かったのでした。残すのはもったいないな…と思ったのですが、そこでふとバンクーバーに引っ越してきてから北米ではよくある文化だと知った「お持ち帰り用パック」をもらえばよいのではないかということに気が付きました。早速ウエイトレスのお姉さんにお願いしてみると、快くお持ち帰り用パックを提供してくれました。バンクーバーでは無理して全部食べて苦しんだりもしていたので、お持ち帰り用パックをもらうことができたのは個人的には大きな進歩だったのでした。こうして持ち帰ったケサディーヤは無事に翌日の朝ごはんとなりました。

そしてここでもビールを頼んだのですが、大きいジョッキに泡なしのなみなみで出てくるというちょっと面白い体験をしたのでした。ピリ辛のトウモロコシはビールとかなりマッチしていましたね…!

ラホヤビーチへ行く

翌日25日はコンビニで飲み物を買ってからサンディエゴ郊外のラホヤビーチへと向かいました。25日はさすがにどこの博物館もお休みなので、定休日のない自然を見に行こうという魂胆です。上の写真はコンビニにひっそりと置いてあった切手販売機です。なかなかクラシックな見た目をしています。

ホテルをチェックアウトしてUberタクシーに乗り、30分ほどでラホヤビーチに到着です。スペイン語で「宝石」を意味する「ラホヤ」の名に違わぬ美しい海岸線のビーチなのですが、ここの見どころはこれだけではないのでした。

砂浜に近寄っていくと鳥が沢山集まっていましたが、今回のお目当てはこれでもありませんでした。

そう、今回のお目当ては砂浜にいるアシカとアザラシなのでした。ご覧の通り、砂浜にいるアシカに特に仕切りもない状態でググっと近寄ることができるのでした。ここラホヤビーチはアシカやアザラシが多数訪れることで有名なビーチなのです。

岩場を使って器用にスヤスヤと休むアシカさんもいました。こうして休んでいる姿はまるでワンちゃんのようです。ちなみにアシカにはよく見ると耳たぶがあります。アザラシには耳たぶがないことから耳でそれぞれを区別することができます。

ちなみに砂浜から少し離れた岩場にはありがたみが薄れるレベルで大量にアシカがいました。クエックエッと鳴いているのが結構はっきり聞こえたのでした。

そしてさらにもう少し歩いて行った砂浜にはアザラシが落ちて(?)いました。ちなみにアザラシが沢山いるエリアには近づけないようになっていました。これは子アザラシが人間に触れてしまったりすると、母アザラシが育児放棄をする場合があるため、そのようなことが起きないようにするための措置です。

しばらく眺めていると一部のアザラシが移動を始めました。なかなか素早い動きで驚きました。

オールドタウンを歩く

ラホヤビーチからサンディエゴの中心部に戻る前に、途中にあるオールドタウンにも寄りました。サンディエゴは1850年以前はメキシコ領であり、1700年代に現代のメキシコ側から北上してきたスペイン系の人々によって築かれた初期のサンディエゴの中心地がこちらのオールドタウンというわけです。

メインの公園となっているエリアは西部劇に出てきそうな雰囲気の本当に古い感じの建物があったりしますが、周囲にはクラシックな雰囲気はありつつも今でも営業していそうな建物もありました。もっとも、クリスマスということでほとんどがお休みでしたが…

昔はメキシコだったということもあってか、この辺りはメキシコのお祭りである死者の日のメイクを描いた壁画があったり、ティフアナ編でも見たパペルピカドが飾ってあったりと、なかなかメキシカンな雰囲気でした。

オールドタウンの端には”America’s most haunted house”と書かれたミュージアムもありました。どうやらかつてこの敷地内で絞首刑になった人の幽霊が出る、という噂があるようです。ちなみにこの建物は南カリフォルニアで最も古いレンガ造り建築(1857年築)という歴史的価値もあるのでした。

船に乗る

オールドタウンからは再びガスランプクオーターの近くへ戻り、コンベンションセンターの裏手の海岸からフェリーに乗ってコロナドへと向かうことにしました。コロナドはサンディエゴの海岸にある半島状のエリアで、半島なのでもちろん車でアクセスすることもできるのですが、サンディエゴ湾内を運行するフェリーでアクセスすることもできます。香港に行けば毎回スターフェリーに乗る私ですから、ここでもフェリーに乗ってみることにしました。

スターフェリーと違い、ほぼ完全に観光用といった趣のフェリーですが、やはりクリスマス当日ということもあってあまり乗客はいませんでした。

穏やかなサンディエゴ湾内を15分ほど進んで対岸のコロナドに到着です。香港ほどではありませんが、出発地のコンベンションセンター側を眺めていると高層ビルが見えました。

コロナド側の船着場の周辺はちょっとしたショッピングモールと公園があります。この時はそろそろフライトの時間が迫ってきていたので、お昼ごはんを食べてしまおうか悩んだのですがぐるっと眺めるだけにしたのでした。

空港へ向かうUberタクシーを待っている時に、オレンジ・アベニューのそばに停まるテスラの黄色いサイバートラックを目撃しました。もう少し赤みがかっていればオレンジアベニューそばのオレンジのサイバートラックだったんですけどね…

空港でステーキを食べる

コロナドからUberタクシーに乗り、サンディエゴの空港へと直接向かいました。お昼ごはんを食べていなかったので、セキュリティチェックを済ませた後にプライオリティパスが使えるレストランでステーキを食べました。プライオリティパスの特典で28ドル分の割引が受けられるということで、ビール込みでもなかなかお安い値段でお昼ご飯を食べることができたのでした。

その後ユナイテッド航空のラウンジにも行ったのですが、こちらはこちらでジェラートマシンが備え付けられていたりして、なかなか楽しいラウンジでした。こちらのラウンジではブルームーンビールを飲んだりして過ごし、その後飛行機に乗ってバンクーバーへと戻っていったのでした。

以上、2024年12月のメキシコ・アメリカ旅行記、サンディエゴ編でした。滞在時間はさほど長くないのですが、見応えのある観光地が多かったので長めの記事になってしまいました。今回で2024年の旅行記は完結となります。次回は2025年2月のヨーロッパ旅行記の予定です。お楽しみに!

  1. 正確にはゲストハウスなんですけどね…
公開日:2025/02/18