2022年11月・ベトナムの旅、2日目の旅行記です。1日目にホイアンに案内してくれたタクシーの運転手さんに連れられて、別の観光スポットに行く話がメインです。
街角でブンボーフエを食べる
1日目にホイアンに送迎してくれたタクシーの運転手さんに2日目も案内してもらう約束をしていたため、それより早く起きてホテルの周りを朝ごはんを探しがてらちょっと散歩しました。そして見つけた道路沿いのお店にふらっと入りました。ベトナムはこういうところでふらっと入っても、どこでもきちんとおいしいご飯が出てくるのですごいです。(どこでも衛生状態がパーフェクトか?は横に置いておくとして…)
そして出てきたのは中部名物ブンボーフエです。ブンはビーフンのこと、ボーは牛のこと、フエは中部の都市フエのことです。「フエ風牛ビーフン」といったところでしょうか。ハノイで朝に開いているお店といえばまずまちがいなくフォーの店なのですが、ブンボーフエのお店が開いているあたりはさすが中部です。ブンボーフエはピリ辛の味付けで、豚の血を固めたブラッドプリンが入っていることが多いのが特徴です。ブラッドプリンはちょっとぎょっとしますが、慣れるとおいしいです。
山奥にある謎の遊園地・バナヒルズへ行く
腹ごしらえが済んでしばらくしたところに昨日のタクシーの運転手さんが来て、またしても40分ほどタクシーに乗ってやってきたのがこちら、サンワールド・バナヒルズという遊園地です。これは駐車場そばの一番手前の入り口にある門です。ここがダナンの見どころの一つであることは事前に調べていたのですが、タクシーの運転手さんにもかなりプッシュされたので、それならばと行くことにしたのでした。
門をくぐると、やや仰々しい通路が続きます。
なぜか日本風の庭園もあったりして、錦鯉が泳いでしました。
そしてたどり着くのがゴンドラ乗り場です。バナ「ヒルズ」という名前ですが、この遊園地は丘というよりはむしろ山だろうという高地に建設されていて、駐車場のあるふもとからゴンドラに乗って遊園地本体へ向かう必要があります。結構しっかりしたゴンドラです。
乗るとこんな感じでグイグイと山を登っていきます。そこそこ速度は出ていると思うのですが、なんと山の上の遊園地にたどり着くまで18分もかかります。当たり前ですが帰りもこれに乗る必要があり、一日歩き回った後の私は帰りのゴンドラ内でうっかり眠りかけました。
巨大な手のオブジェ現る
延々とゴンドラで登っていった先に待ち受けているのはこちらのゴールデンブリッジです。山の切り立ったところに張り出すように橋がかけてあり、それを石でできた手が支えているように見えるというアトラクション(ただの橋ですが)です。ちなみにこの橋があるところは標高1414mです。富士急ハイランド(標高830m)もびっくりの高さです。群馬の榛名山は1449mらしいので、榛名山のだいたい頂上くらいのところにあるということになります。
なんでこんな山の中に遊園地を作ったんだ…と思ってしまいますが、実はこのバナヒルズがあるエリアはベトナムがフランス領インドシナだった時代に高原の別荘地として開発されたとところだそうです。標高が高いため、避暑地としての要素を求めて元々開発されたというわけです。その後別荘地としては廃れてしまっていたこのエリアに、サンワールドという地場資本のデベロッパーが目を付けて再開発して遊園地を作った、というのがバナヒルズの開園の経緯です。
ちなみにバナヒルズはいくつかのエリアに分かれていて、それぞれがまたゴンドラで接続されています。それぞれのゴンドラの駅にはボルドー、マルセイユなど、フランス風の名前が付けられています。
ヨーロッパ風の街並み
先ほどのゴールデンブリッジからもう一度ゴンドラに乗ると、メインのエリアにたどり着きます。ヨーロッパ風の街並みがテーマということらしいです。
金ピカの謎の噴水があったりと、ややB級感のあるエリアもあります。
このBEER PLAZAという建物もとても気になったのですが、私がこの前を通った時はまだ午前中だったこともあり、営業開始前でした。
とはいえ、結構雰囲気よく作りこまれていて日本の遊園地にも引けを取らないようなエリアもあります。人件費も含めて物価が日本よりまだまだ安いベトナムですが、とはいえここまで作りこむ(それも標高1400mのところに!)のはかなりお金をかけているんだろうなあと思わざるを得ませんでした。
室内アトラクションを見に行く
さて、山の上にある遊園地、メインのエリアにたどり着くまでに20分以上かかることもあって、お子様がすぐに飽きてしまわないように、ヨーロッパ風の街並みだけでなく当然いわゆる遊園地的なアトラクションも用意されています。ヨーロッパ風の街並みの中の建物から地下に入っていくと、そこに乗り物系アトラクションエリアが見えてきます。一番の目玉はこのフリーフォールでしょうか。
結構広く、ゴーカートのコーナーもあればフリーフォールのほかにもぐるぐる回る系の乗り物があったりしました。基本的にこれらは入場料で乗り放題です。入場料がベトナムの物価に比して高いので、当然といえば当然かもしれませんが…
ちなみに、乗り物アトラクションと並んで、日本の古いアーケードゲームも置いてあり、こちらも遊び放題になっていました。確か「スリルドライブ」が置いてあって遊んだと記憶しています。やや不思議なチョイスです…
山の上の蝋人形館
観光スポットにはありがちな蝋人形館もありました。時間があったので見に行きましたが、なぜかここだけは別料金で10万ドン(600円くらい)取られたような気がします。
肝心のクオリティの方ですが、写真のような感じです…(察してください)1枚目も2枚目もみなさん、誰だかわかりますよね?わかるって言ってください…
正直2枚目は周辺の小道具がなかったら分からないような気もします…
ワイルドなアルパインコースター
室内アトラクションゾーンを出たところに、アルパインコースターの看板が飾ってありました。ジェットコースターの類はあまり得意ではないですが、せっかくなので乗ってみることにしました。
アルパインコースターというのは、レールの上を一人乗りのコースターで滑走するアトラクションです。サイドにあるブレーキを自分で引いて減速することはできますが、あとはいわゆるジェットコースター同様、下り坂で加速するシステムです。さすがは山の中の遊園地、高低差を活用したアトラクションです。乗ってみると結構スピードが出ましたが、当然絶叫マシンほどではないですし、自分でブレーキを掛けられると思うとジェットコースターより怖くないかもしれません。
山の上のお寺へ行く
入場時にもらったガイドマップを見ていたら、どうもメインのエリアの端にお寺がありそうだということが分かり、行ってみることにしました。確かにメインのエリアの端から階段が伸びています。このリスのオブジェがなんなのかはよくわかりませんが…
階段を少し上ると、遊園地感が徐々に減ってきてお寺感が増してきます。ただこの辺は見た感じ、バナヒルズの造成の時に作ったような新しい雰囲気がしました。
さらにひたすら階段を上っていくとお寺に到着です。途中に塔があったりと、あっという間に遊園地感が0になりお寺100%という雰囲気になりました。山の上ということもあるので、おそらくもともとあったお寺を造成の際に整備したとか、そんなとこなのかなと思います。
メインのエリアからここにたどり着くまでかなりの階段があるので、山の上にあるバナヒルズのメインエリアを一望することができます。こうしてみると結構ぎっちり建物が建っています。
月の城へ行く
お寺を見学した後、またメインエリアに戻りガイドマップを見ていると、メインエリアから電車に乗っていく、離れたエリアに”Lunar Castle”というお城が建っていることが分かりました。というわけで電車の乗り場に行きました。建物もそうですが、この手の乗り物の作りこみも結構しっかりしています。
電車に数分乗ってたどり着いたこちらがLunar Castleです。中はめちゃくちゃ広いのですが、まだ整備中という感じでした。イベントホールなどもあるようなのですが、アトラクションは乗り込むタイプのVRアトラクションが1つあるだけでした。15人くらい乗れる乗り物に乗りこむと、前方にある半球状のスクリーンに映像が投影されるとともに乗り物が揺れて、世界中を旅することができるという内容でした。結構スリルがあってかつ1回が長く、面白かったです。
Lunar Castleの外側には思いっきり工事中のエリアもありました。この記事を書くにあたりバナヒルズのWebサイトの地図を改めて見ていますが、今はこのエリアが開業して、ゴールデンブリッジからのゴンドラを降りたところから、歩いてLunar Castleまで行けるようになっていそうです。このエリアを見るためだけにまた行くかというと微妙なところですが…
ホーチミンシティへ
ちょうどLunar CastleのVRアトラクションを降りて、そろそろふもとに戻るか、と思い始めたタイミングで、スマホにSMSの通知が来ました。SMSはベトジェットエアからで、なんと帰りの飛行機がいきなり3時間遅延するという連絡でした。乗る時間が1時間半の国内線が3時間の遅延とはなかなかシビれます。慌ててタクシーの運転手さんに送迎の時刻を少し調整してもらい、バナヒルズのメインのエリアで時間を少し使ってからふもとに下りました。中途半端な時間だったのでダナンの市街地であれこれ回るのもなぁということで、ダナン大聖堂の外の写真を撮り、そのあとホテルで荷物を回収して、空港で残りの時間をつぶすことにしました。
本来ならばホーチミンシティに戻ってから晩ごはんを食べようと思っていたのですが、盛大に飛行機が遅延したせいでダナン国際空港で晩ごはん時を迎えてしまったので、とりあえずフォーを食べたり、ベトナムローカルのコーヒーチェーンであるハイランズコーヒーでベトナムコーヒーを飲んだりして時間をつぶしつつ、切れかけていたスマホの充電をしていました。
幸い、さらなる遅延はなかったものの、飛行機に乗って降りて空港から市街地のホテルまで行って…とやっていたら、チェックインは深夜0時前となってしまいました。本当はホーチミンシティでビールを飲んだりしたかったのですが、この日は歩き回っていたこともありおとなしくそのまま就寝したのでした。
以上、2022年11月のベトナム旅行記、Day2でした。バナヒルズは日本の遊園地のような激しい絶叫マシンこそないですが、立地を含めた様々な要素がなかなか日本にはない混沌を生み出しているので、話のネタに行ってみる価値はあると思います。次回はDay3、いよいよホーチミンシティ編になります。お楽しみに!