2024年7月の東アジア旅行記、青島・博物館見学編に続いていよいよ今回の旅行のメインイベント、青島・ビールフェス編になります。到着日とその翌日の2回、会場を訪問していますが、2日分をまとめて紹介していきたいと思います。
入り口から強烈な会場
青島国際ビールフェスティバルのメイン会場は青島市に面する膠州湾の西側の海岸にある金沙灘(ゴールデンビーチ)というところにあります。ビールフェスティバルの会期中は会場付近は車が入れないように規制されるため、少し離れたところから歩いて向かうことになります。しばらく歩くとこちらの「金沙灘啤酒城」という看板が見えてきます。このしっかりした看板や、中国の地図サービスである百度地図にこの名前が載っているあたりを見るに、会場の敷地は基本的にビールフェスティバル専用で、会期外は常設の建物だけ営業しているとか、そういう感じなのではないかと思います。
そしてさらに歩いていくと「金沙灘啤酒城歓迎您(ゴールデンビーチビールシティはあなたを歓迎します)」と書かれたビール樽を模した植栽が現れました。中国あるあるですが、バキバキに光っています。
そこから再び歩いていくと会場に到着です。入り口にはこの青島と世界が乾杯している謎のオブジェが待ち受けているのでした。これまたレーザープロジェクターでビカビカに光っていますが、これは光らせる以前にどういうことなのかよく分からなすぎるオブジェなのがまた味わい深いポイントです。
会場は非常に広いので少し進むたびにオブジェに遭遇します。こちらのオブジェはやや20世紀フォックス1のロゴのような雰囲気を感じさせます。
ギラギラのイルミネーション
さらに進んでいくと謎のバルーン風イルミネーションが並んでいるエリアがありました。1枚目手前のビールはまあビールフェスティバルですから分かるのですが、その他のトロピカルな雰囲気の花などは単にSNS映え狙いなんでしょうか…?
会場の中心部には(ポスター等でも見たのでおそらく…)イメージキャラクターのバルーンイルミネーションもありました。
そして再び花です。こちらは造花のような花にイルミネーションが付いている感じでした。
さらにブーケのようなイルミネーションもありました。こういうところで花をモチーフにするのは中国あるあるなのでしょうか…?
フェスティバル側で用意しているであろうイルミネーションの他にも、会場内のお店や各種飲料ブランド側で用意しているようなイルミネーションもあちこちにありました。2枚目のイルミネーションはペプシコーラがスポンサードしているエリアの門になっていました。
一番奥にはライブ(有料)用のステージがあったのですが、そこの外側の階段は無料で開放されていたので上まで行ってみました。この通り、かなり向こう側まで全部ギラギラしているのでした。
ちなみにしばらくウロウロしていたところ、ステージから花火が打ち上ったりもしました。これはイルミネーションとはちょっと違いますが、なかなか強烈です。
個性的なパビリオン
イルミネーションでギラギラしているのは会場の装飾だけではありません。会場にある常設・仮設いずれのパビリオンもかなりギラギラしていました。上の写真は世界のビールを販売するスーパーマーケットのようなお店です。
ビールフェスティバルですが、ビール以外の飲み物もブースを出していました。その中の一つにヤクルトのブースがありました。「ヤクルト」は中国語では「養楽多」と書くんですね。ちなみにピーチ味のヤクルトのサンプリングをやっていました。日本では飲んだことのないフレーバー付きのヤクルト、ちょっと不思議な感じがしました。
ビールを飲むという観点ではおそらく後に紹介する巨大ビアガーデンが一番の目玉なのですが、ビアガーデンの外にもこのように大量にタップが並んだコーナーがあるのでした。すべてのタップで別々のビールをサーブしているというのがまた驚異的です。
さすがに何十個もタップが並んでいるのは1か所だけでしたが、街中でも見かけたような十個程度のタップが並んでいるブースはいくつかありました。
こちらは会場に建つ携帯電話用の基地局ですが、タワー下部がビールグラスの形になっています。なかなかの徹底ぶり(?)です。
会場内には山東省のテレビ局のサテライトスタジオもありました。スタジオ内の画面に映っている番組名は「乾杯西海岸」という名前でした。ここが青島市の西海岸ということでそのような名前になっているのだとは思うのですが、「おはよう日本」みたいなノリで乾杯といわれてもなあ…とちょっと思ったのでした。
ちなみに会場ではビール早飲み競争も行われていました。自主的にやっているのでいいのかもしれませんが、昨今の日本だと炎上しそうなイベントです。まあ飲むのは中瓶1本だけではあるのですが…
このビール早飲み競争の会場など、いくつかのイベント会場の近くでは記録映像用と思われるドローンが飛んでいました。こういうのは中国らしい感じがしますね。
ビアガーデンのラスボス現る
先ほども書きましたが、このビールフェスティバルの目玉は上の写真のように会場に設営された超大型テントによるビアガーデンです。各ブランドがスポンサードしたこのようなビアガーデンが何個も連なっていて、それぞれのテント内で食べ物やビールを買って楽しむことができるというシステムになっています。
混んでいるといくらか待たされたりもしますが、座席に座らなければ出入りは自由なので何か所か見て回ったりしました。さすがに地元だけあって、青島ビールのビアガーデンが最も混んでいました。2枚目の写真にもあるように、どこのビアガーデンでも一番奥にはステージがあり、ダンスと歌のショーなどが繰り広げられていました。かなりの爆音と光を放っているので、ビアガーデンといいつつ、ビールがメインの巨大ライブハウスというほうが近いかもしれません。ちなみにカールスバーグのビアガーデンではステージで歌手が長渕剛の「乾杯」の中国語版を歌い、客席もかなりの盛り上がりを見せていました。かなり強烈な光景で、来た甲斐があったな…と思ったのでした。
もちろんグラス単位でビールを買うことも可能ですが、写真のようにビールのタワーを買ってシェアしているテーブルが大半でした。
何度も書いているようにこの時は禁酒だったので私はビールは飲みませんでしたが、ビアガーデンの中で羊肉串とピーナッツ、あさりなどを食べたのでした。ピーナッツとあさりは青島の名産品だそうなのですが、そう聞くと青島は千葉っぽいな…と思ってしまいます。ちなみに青島の人にとって理想の暮らしはあさりを食べ、ビールを飲み、海で泳ぐことらしいです。なかなかのアクティブライフですね…
会場で食べたもの
ビアガーデン以外のパビリオンでもいろいろと食べ物を売っているので、そこでもあれこれ買って食べたのでした。上の写真はいちごシロップのかかったソフトクリームなのですが、正直最終日に食べたMIXUEのソフトクリームの方がクリーミーだった気がします…
こちらは会場で無料でサンプリングしていた水です。pHが調整されていて読んで字のごとくお酒のお伴に飲むのによい水、ということのようでした。
またしてもアイスなのですが、こちらは会場内にあったロシア物産店で買ったロシア風アイスです。本当にロシアで作っているのかはかなり怪しいと思います。この頃中国ではロシア物産店が流行っていたので、その流れで売っていたのだと思います。
そして最後に紹介するのはこちらです。上の写真は何気なく歩き回っていて通りかかった海鮮レストランコーナーで撮った写真なのですが、よく見ると気になるものが売られていました。
そう、ヒトデです。同行した高須さんがこれは食べられるのか?と店員さんに聞くともちろん食べられるぞということなので、1匹(匹でいいんでしょうか?)茹でてもらいました。ヒトデって食べるんだ…と思ったのですが、日本でも熊本の天草地方などで食べる文化があるようです。この時まで知りませんでした…
外の部分がなかなか硬いのですが、もいでみると中に黄色い部分があるのでここを食べることになります。ヒトデはウニの仲間ということもあり、食べる場所も似たような感じのようです。本当はそれぞれの腕(?)の部分を長手方向に切り開いて食べるようなのですが、なかなか熱いし硬いしでうまくいかなかったのでした。肝心の味ですが、渋いウニという感じで、この食べにくさを考えると自分はウニのほうがいいかなぁ…と思ってしまったのでした。
以上、2024年7月の東アジア旅行記、青島・ビールフェス編でした。ビールが好きな人はもちろん楽しめると思うのですが、そうでなくてもそれなりに広いエリアが徹頭徹尾ビールをフィーチャーしているという不思議な世界だったり、超巨大なビアガーデンで盛り上がる人々を眺めるだけでも結構面白かったのでした。次回はソウル・観光編の最後にも書いた通り、急遽経由地として立ち寄ることになった香港編の予定です。お楽しみに!
- Wikipediaによるといつの間にかフォックスが名前から外れているようですが…