2024年の旧正月に行った東南アジア旅行記・Part2です。Part1ではマレーシア・クアラルンプールとベトナム・ハノイの滞在1日目について書きましたが、今回は残りのベトナム滞在について書きたいと思います。

元旦のハノイを歩く

旧暦新年への突入カウントダウンとその後の爆竹をものともせず爆睡していた私ですが、ぐっすり寝たおかげか午前7時にはシャキッと起きることができたのでした。ハノイ旧市街のホテルのあるあるですが、ペントハウスがバー兼レストランになっていて朝ごはんもそこでサーブされるシステムでした。写真にもいくつか同じようなレストランが写っていますね。そんなわけで、まずは朝ごはんを食べにペントハウスへと向かったのでした。さすがに朝の旧市街は旧正月といえど静かです。

朝ごはんはフォーとオムレツをお願いしました。オムレツはなかなかおしゃれな盛りつけになっていました。

ご飯を食べた後はホテルの外を歩いてみました。7時台ということもあり、実に人通りの少ない旧市街なのでした。朝に人通りが少ないのは旧正月に限らず旧市街あるあるという気がします。

街角のレストランも閉まっていたり、開いていても店員さんが暇そうにしていたりという感じで、のんびりとした雰囲気でした。

さらにうろうろしていると、日用品とたばこを売るお店の店番をしているワンちゃんに遭遇しました。ドアにちょっと隠れつつも、店番をしてるんです!と言わんばかりのカメラ目線、なかなかいいキャラです。

前日にビールを飲んだターヒエン通りも、路上に出ていたテーブルがすっかり片付けられてまるで別の通りというくらいの静けさです。写真のように、ゴミ回収の清掃員の方が巡回していました。

さらにフラフラしていたら、ちょっと賑わっているフォーの屋台があったので、ふらっと寄ってホテルの朝食に続いてもう一杯食べてしまったのでした。こういう路上で食べるフォー、なかなかあなどれないのですよね。

フォーを食べた後ホテルに戻り、フロントのそばのミニテーブルにふと目をやると、なかなか懐かしいものを発見しました。2018年にロシアに訪問した時によく見かけた小さい女の子の顔のパッケージのアリョンカチョコレートです。実に5年半ぶりの遭遇です。

しばらく休憩した後は友人と再合流して再び街歩きに出発です。後に書く通り、寺院などでも所によっては開いていないところもありましたが、こちらの関帝廟は見学可能でした。行燈でしょうか、いかにも中国文化のおめでたいもの、という感じの絵が色とりどりに描かれていますが、なかなかシックな雰囲気にまとまっていました。

当然ながら関帝廟なので関羽が祀られています。旧暦新年の初詣ということでお参りして境内を出ました。

ちなみにすぐそばには「粤東会館」、つまり広東系の人のコミュニティセンターもありました。こういう建物が建つくらい、昔から中国(特に現在の広東省周辺)とベトナムの間に人の往来があったということでしょうね。こちらは残念ながらお休みだったので、外から眺めるだけとなりました。

お店はお休みなところが多い旧正月の旧市街ですが、人がいなくとも面白い風景には出会ったりするのでした。バイク天国のベトナムですが、左側のかわいらしいサイドカー付きのバイクはちょっと珍しい気がします。龍の形の風船もいかにも辰年の新年という感じですね。

お休み中のお店の前にはフランスパンを山盛りにして売っているおじさんとおばさんがいました。衛生面や排気ガスが掛かるんじゃないかということを気にしたら負けのワイルドなスタイルです。これだけフランスパンが並ぶと、不思議な迫力がありますね。

新年用のお供え物を売る屋台も出ていました。菊の花は日本と同じですが、奥の方の果物類なんかは土地柄が出ている感じがします。

ロンビエン駅を覗く

旧市街の中をぶらぶらしたついでに、旧市街の東側にあるベトナム鉄道の駅、ロンビエン駅にも行きました。この駅は1902年開業の駅で2019年に開業当時の駅舎のデザインに復元されたため、ちょっとおしゃれな雰囲気になっています。

この駅を出てすぐのところにはホン川(紅河)があり、鉄道とバイクのためにロンビエン橋という橋が架かっています。この橋は1902年の建造で、当時の橋がまだ現役で使われています。ベトナム戦争中の爆撃をも耐え抜いたハノイの歴史の生き証人といったところでしょうか。なかなか趣のある鉄橋です。

コーヒーで休憩

ロンビエン駅を覗いた後は再び旧市街に戻り、道端のカフェで一旦休憩としました。ハイランズコーヒーもいいですが、通りの見えるカフェでベトナムコーヒーを飲むのもまた雰囲気があっていいのでした。

コーヒーを飲んだ後は再び旧市街を少し歩きました。ドンスアン市場もさすがに旧暦の1月1日はお休みなんですね。

Part1で見たHang Ma通りのテトマーケットは前日の賑わいが嘘かのように閑散としていました。大晦日までにテト用品は売りきって1月1日からはしっかり休むというスタイルなんですね。

お休み中のお店が多い中を走るシクロ(自転車タクシー)はどこか寂しげな感じがしました。賑わっているところを走る方が面白いような気がするんですが、そんなことはないんですかね?

ホーチミン廟ふたたび

いよいよ旧市街散策も行くところがなくなってきたこともあり、ホーチミン廟に行ってみることにしました。私は何度もハノイに来ているのに2023年の前回のハノイ訪問でようやく中を見学することができたホーチミン廟ですが、ここへきて2回連続の訪問というわけです。このときもう12時を過ぎていたため、見学時間は終わっているかも…と思いながら見学用の入り口に行ってみると、まだやってるから急げ!と言わんばかりのジェスチャーをされました。急いで荷物検査を通り、衛兵さんが待っている場所まで歩いて行き、前回と同じルートをぐるっと通って見学しました。本来は午前11時までが見学時間だと思うのですが、旧正月初日だから延長していたのでしょうか…ともかく、ほとんど並ぶこともなく見学できたのは幸運でした。

ホーチミン廟の見学の後は再びコーヒーを飲んで次の行先の作戦会議をしました。ここはAHA Cafeというチェーンですが、テラス席がなかなかおしゃれな雰囲気でした。2023年にフエで入ったCong Cafeもそうですが、ベトナムのカフェはチェーンでもこんな感じのちょっとシンプルかつレトロな雰囲気のテラス席があったりして、フランス植民地時代からのカフェ文化がよく根付いているなあということを感じさせられます。独特のスタイルのベトナムコーヒーがあること、そしてコーヒーの産地でもあること1も背景に、こだわりのカフェ文化が育っていったんでしょうね。

イオンモールでお昼ごはん

さて、カフェで作戦会議をして向かったのはこちら、イオンモール・ロンビエンです。ありがたいことにイオンモールは旧暦1月1日でも営業しているのでした。地場資本のヴィンコムセンターがお休みなのとは対照的です。

イオンモールは年始のカンボジアでも訪問しましたが、どちらかというとこちらのイオンモールの方が日本のイオンモールに近い雰囲気を感じました。

イオンモールには当然レストラン街もあり、毎度おなじみ、フィリピン発のファーストフードチェーンのジョリビーもありました。徹頭徹尾このキャラクターで展開しているのはなかなかです。

この時すでに15時前になっていたので、開いているお店も多いしここでお昼ごはんを食べようということになりました。何を食べようかと迷ったのですが、友人のチョイスで丸亀製麺に行くことにしました。メニューは日本と変わらず、そこそこおいしかったのですが、うどんの茹で具合は日本の方がちょっといいかなぁ…という感じでした。

お昼ご飯を食べた後はイオンモールのスーパーでちょっとだけお土産を買い、一度ホテルに戻ってからカジノ2へ行きました。以前はカジノはハノイにはほんの少ししかなかったと思っていたのですが、いつの間にか結構増えていて驚きました。ちなみに私は残念ながら赤字でしたが、友人はそこそこルーレットで黒字になっていたようです。うらやましい!

旧市街で晩ごはん

カジノに行った後はホテルの近くで営業しているお店を探して晩ごはんにしました。たまたま入ったお店がなぜかレストランとツアーオフィスを兼業していて、ベトナム北部の観光地が描かれた地図が壁に掛かっていたのでそれを見て友人と雑談しながら晩ごはんを食べました。

そしてふと外を見てみると、通りの向こう側にかわいらしい大きな食パン、もといコーギーさんがいるのが目につきました。遠目に見てもなかなかのたっぷりさん3です。

そんなわけで晩ごはんを食べた後は急遽向かいのカフェに移動です。近くで見ると食パンを通り越してオットマンかと思ってしまうほどの四角さでお客さんに愛嬌を振りまいていました。なかなかの看板犬です。歩道とお店の間にはちょっと段差があるのですが、彼は段差を上ろうとトライするもずり落ちること数回、最後には諦めて店員さんに持ち上げられて店内に移動していました。そのあともしばらく店内でまったりと構えていたのですが、バイクで現れた飼い主さんに回収されて去っていったのでした。言うまでもなく、バイクに乗るときもずり落ちかけていました。

そしてこのカフェでは本日3杯目のコーヒーを飲みました。ここはベトナム名物のエッグコーヒーを置いていたので、せっかくならばとそれをチョイスしました。ちなみに、エッグコーヒーはベトナムコーヒーの上に卵黄を泡立てたクリームを入れたものです。元々甘いベトナムコーヒーですが、さらにまろやかで甘い味わいになるのでした。

その後はちょっとだけターヒエン通りでビールと揚げ春巻きを堪能し、ホテルに戻りました。今回は帰りのフライトがベトジェットエアで朝8時20分発ということもあり、早々に就寝しました。今回の旅行は毎日早起きという感じでしたね…

空港で朝ごはん

8時20分の便に乗るためにはかなり早くホテルを出なければならなかったので、翌朝はあらかじめホテルのフロントにお願いしていたタクシーに乗って空港へと向かいました。ホテルの朝食のサーブ開始時間よりも早くホテルを出たので、空港で朝食です。これまでも何度か使っている空港のレストラン4でフォーを食べつつ、そういえば今回は飲んでないなということで朝からベトナム式スムージーのシントーを飲みました。

ベトジェットはLCCなので座席が狭めだったりしますが、東南アジアとはいえハノイはかなり北の方なので成田までのフライトは5時間ちょっとと意外と短く、まあまあ耐えられたりするのでした。振り返るとベトジェットの国際線は2021年にミャンマーに行った際に成田~ハノイ便に乗って以来なので、私はどうもベトジェットのこの路線に縁があるのかもしれませんね。

年始のような大幅遅延もなく飛行機は無事に成田空港へ到着し、空港で友人と解散して自宅へと戻ったのでした。

以上、2024年旧正月の東南アジア旅行記、Part2でした。次回は2024年のゴールデンウィークに行ったアジア周遊旅行記です。お楽しみに!

  1. これはもしかするとカフェ文化の輸入とともに商品作物として育てるようになったのかもしれませんが…
  2. 中は撮影禁止なので写真はナシです
  3. とやまソフトセンターさんの狂犬病予防注射会場のドタバタ劇シリーズより
  4. 2023年に「津軽海峡冬景色」を聞いたレストランです
公開日:2025/01/17